研究課題/領域番号 |
19K14900
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
境田 悟志 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 助教 (40816170)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 固体高分子形燃料電池 / 格子ボルツマン法 / 多孔質 / 水輸送 / ガス拡散層 |
研究開始時の研究の概要 |
固体高分子形燃料電池は次世代の自動車等の移動動力用電源として期待され、ここ数年、活発に研究・開発が行われている。しかし、普及にあたっては電池全体としての水管理の最適化を行い、出力密度を向上しコストの低減を実現する必要がある。このためには、ミリスケールのセパレータ、マイクロスケールの空隙を有するガス拡散層を含む大規模水輸送解析を実現し、各要素の最適構造を明らかにしなければならない。そこで、本研究では燃料電池内水挙動に及ぼす電池構造・運転条件の影響を明らかにするために、格子ボルツマン法を用いた申請者独自の高速解析手法を発展させ、大規模水輸送解析を構築する。
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研究成果の概要 |
固体高分子形燃料電池(PEFC)は水しか排出しないため,二酸化炭素の排出削減に有効である.しかし,生成された水が電池内に滞留すると酸素の供給が阻害され,最終的に発電停止に至る.そのため,PEFCの最大出力は水の滞留により制限される.この問題を解決するためには数値シミュレーションにより電池内の水輸送を最適化する必要がある.しかし,詳細な水輸送の数値シミュレーションには計算負荷の問題があった.本研究ではPEFCのような複雑構造の解析に適応しやすい格子ボルツマン法に対して,計算の安定化,計算負荷の低減を実現するアルゴリズムを構築し実装することで,この問題を解決し,電池内の水輸送解析を実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PEFCは二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギー変換装置であるが,現在に至るまで,コストの高さが問題となり,普及に至っていない.本研究で開発したシミュレーションモデルを用いることで,固体高分子形燃料電池(PEFC)の出力密度を向上できる電池構造を明らかにすることができる.これにより,出力あたりの単価を下げることができ,PEFCの普及,ひいてはカーボンニュートラルな社会を実現できる.
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