研究課題/領域番号 |
19K14925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
久野 翔太郎 成蹊大学, 理工学部, 助教 (00825945)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 集中系モデル / 有限要素法 / 音響構造連成解析 / 状態フィードバック / Raviart-Thomas要素 / 音響構造連成 / 振動音響連成解析 / 固有値解析 / 集中質量系 / アクティブ制御 / 連成解析 / 能動騒音制御 / 状態推定 / モード解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,構造物と連成した閉空間を質量-ばね―減衰からなる集中系モデルで定式化し,モデルベースの能動制御を行うことで閉空間全体の騒音を低減することを目的とする. 能動騒音制御手法は制御対象領域に取り付けたマイク近傍に制御効果が限られ,制御領域の拡大が課題となっている.制御対象が閉空間であれば,空間の固有モード関数を利用して空間全体の騒音を制御可能であるが,構造物と連成した閉空間ではモード関数の解析解の導出が困難な場合が多い.そこで,音響構造連成系に適したモデル化手法の開発と開発したモデルを利用した制御系設計を行うことで,一般的な閉空間において効率的にグローバル制御を行う手法を検討する.
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研究成果の概要 |
本研究では,音響構造連成系で発生する騒音・振動の効率的な抑制手法の確立を目的として,集中系モデルを用いた音響構造連成系の解析モデルの構築と制御系の設計を行った.ベクトル型有限要素法の一種であるRaviart-Thomas要素を集中質量化することで,集中系モデルが得られることが分かった.また,音響構造連成系を対象とした数値計算を行い,提案手法が従来の有限要素法よりも効率的に固有値解析できることが分かった.一方,任意形状要素を集中質量化した場合には,固有値の解析精度が低下する問題がある.また,モード座標における状態フィードバック系の制御効果について基礎的な検討を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音響構造連成現象の解析は近年でも重要な工学的課題と考えられており,当該現象の解析効率化は機械設計技術の向上に大きく寄与する.本研究では,音響構造連成現象の解析効率化を達成できる新たな解析モデルの開発を行い,数値計算によって有効性を確認することができた.また,解析モデルを使用した音響制御に関する基礎検討を行い,騒音・振動の能動的な抑制手法に関する知見を得た.上記の解析や制御を実用化する際の問題点も確認することができたため,当該分野の今後の研究方針に関する知見を得た.
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