研究課題/領域番号 |
19K14933
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
矢木 啓介 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 助教 (90802710)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 関節インピーダンス推定 / ウェアラブルデバイス / 実作業 / 身体運動学 / デクステリティ / 歩行 / ペグインホール / デビルスティック / 力センサレス関節インピーダンス推定 / 作業中の関節インピーダンス推定 / ペダル運動 / ジャグリング / 手関節インピーダンス推定 / 瞬発力の定量評価と設計指標 / 機械インピーダンス / 人間関節特性 / ロボティクス / システム同定 / 機械力学・制御 |
研究開始時の研究の概要 |
人間とロボットが協調する社会で求められる, ロボットの対人親和性の向上を実現する解の一つとして, 動くメカニズムの要である関節の剛性・柔軟性を人間と同じ様に調節し, 人間と同じ様に環境との相互作用を行うことが挙げられる. 本研究では, 人間が普段の動作や作業の中で繰り返し学習し, 獲得した関節の剛性・柔軟性の調節の仕方を機械インピーダンスの意味で定量的に明らかにする. ここで得られたインピーダンス推定結果を含めた作業中の人間関節の情報を定式化し, 柔軟性と剛性を併せ持ったロボット関節の柔らかさの制御の規範モデルとして応用する方法を確立させる.
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研究成果の概要 |
本研究では,小型軽量の瞬発力生成機構を用いることで人関節インピーダンスを力センサレスで推定する新規手法を確立した.これにより,特に手関節について,実作業中に調節されるインピーダンスを,その作業をほぼ阻害せず推定可能となった.本手法を用いて,ペグインホールやジャグリングといったロボット工学の典型的題材において,タスクフェーズに応じて調節される手関節インピーダンスの推定を実現した. 一方,足関節については,歩行中のインピーダンスを推定するためのブーツ型デバイスを開発した.そして,特に柔軟性の調節が重要となる踵接地時の推定を,トレッドミルと床の2通りの歩行条件で実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
柔らかさを持ち人との協調が求められる次世代のロボット技術において,人を含む外環境との関わりは避けて通れないものである.本研究によって,生まれつき学習能力の備わっている人間が,自身の関節の柔らかさを外環境との関わりの中でどのように活かし,タスクをどのようにこなしているか,関節インピーダンスの視点を加えて解析を行う方法を示した.本成果は,学術的にはタスクを実現する人の運動の力学面の解析に貢献するものであり,また社会的には,より人に身近なところで進む今後のロボット技術へのニーズの多様化に対して,人を規範とするという解を常に提供し続ける意義を有している.
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