研究課題/領域番号 |
19K14945
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 東京国際工科専門職大学 (2020-2022) 信州大学 (2019) |
研究代表者 |
水上 憲明 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 講師 (50735397)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 腰痛予防 / 持上動作アシスト / サーボモータ / 同調制御法 / 非外骨格型構造 / 機械学習 / 筋電位(EMG) / 装着ロボット / 装着型ロボット / 腰アシスト / 同調制御 / 運動教示 |
研究開始時の研究の概要 |
腰痛は,介護や農業,製造業などの現場で増加傾向にあり,業務上疾患の60%以上が腰痛で,離職率増加の理由となる社会問題の一つである.対策となる装着型ロボットの従来研究では,パワーアシストとして力の増幅機能を実現して腰部負担を軽減する点に焦点が向けられており,腰部負担を軽減するためのアシスト動作そのものに焦点を当てた対策は不十分である.本研究では装着型ロボットの能力補償(パワーアシストではない)による腰アシストの実現のために運動教示を可能にする同調制御法に基づく腰アシスト制御法を確立し,腰部の負担軽減を可能にする人体装着部の開発を行う.これにより重労働従事者に対する腰痛予防や作業効率化に貢献する.
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研究成果の概要 |
関節角度軌道生成プログラムを開発し,同調ゲイン調整によって持上動作を補助する先行動作となる制御を実現した.装着部の開発では,腰ベルトと体幹ベルトを用いた腹部腰部の固定を可能にするコントローラBOXを製作した.更に動作識別機能の開発では,機械学習を用いて90%以上の高い正解率が得られる予測モデルの生成を実現し,ロボットに実装した実験検証によってシームレスなアシスト動作の切換わりを示した. 腰アシスト効果の実験検証では,アシスト有りと無しの比較においてアシスト有りで筋使用量が低減した被験者の割合は88.9%,筋使用量の低減率が10%以上の被験者の割合は66.7%を示し,筋使用量の抑制効果を示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来アプローチの力制御とは異なる関節軌道制御に基づく能力補償(力制御ではない)による腰アシストの実現を目指し,同調制御法に基づく股関節・膝関節の4 関節軌道制御により,ロボットが持上動作を補助する先行動作となる腰アシスト制御法を確立した.実験によりアシスト無しに対するアシスト有りの筋使用量が低減することを確認し,本制御手法に筋使用量の低減効果があることを示唆した. 本制御手法によって装着者の動作に同調した自然な動きの実現と,筋使用量の低減効果から腰部の疲労蓄積の軽減が期待できる.故に作業効率化や腰痛予防に貢献すると考える.
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