研究課題/領域番号 |
19K14947
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 電気通信大学 (2021) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松倉 悠 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (60808757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 嗅覚 / 身体拡張 / バーチャルリアリティ / 感性情報学 / 嗅覚ディスプレイ / ヒューマンインタフェース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,嗅覚に関する身体拡張技術の確立を目指し,人間の匂い知覚を変調する装置を開発する。また,人間の匂い識別能力を向上することを試みる。ユーザが鼻孔に吸引しようとしている空気をトラップし,廉価ワインの匂いを高級ワインの匂いに変えるなど,元の匂いと異なる匂いを提示することを可能にする。また,緑茶の匂いに混入したカビの匂いなど,識別が難しい匂いを分光スペクトルのように分離して提示する装置の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
嗅覚に関する身体拡張技術の確立を目指し,人間の匂い知覚を変調する装置の開発を行った。空気中を漂う匂いの分子を吸着剤に捕集し,濃度を高めてユーザに提示すれば,嗅覚感度が向上したような効果が得られる。特定の匂い分子を吸着する吸着剤を利用すれば,ユーザに届く匂いの成分比を変調することができる。同じ匂いを提示した場合でも,温冷覚刺激や風覚刺激により温熱刺激を同時に与えると,匂いの知覚が変化する。これらの変調装置を試作し,実現可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バーチャルリアリティシステムやロボットの開発で培われた技術を応用し,人間の運動能力や認識能力の限界を超えた身体拡張を実現しようという研究は多数ある。しかし,嗅覚の拡張を目指した研究は,他にない。本研究では,嗅覚感度増強装置や匂い知覚変調装置の研究開発を行い,その実現可能性を実験的に示した。この技術を発展させれば,加齢や疾病によって衰えた嗅覚を補助する,不快な匂いを除去してスメルハラスメントを予防するなどの応用が可能になると期待される。
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