研究課題/領域番号 |
19K14954
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 津山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
西川 弘太郎 津山工業高等専門学校, 総合理工学科, 准教授 (90824532)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 空気圧 / 義手 / 柔軟把持 / バックドライバビリティ / 無動力 / 統合制御 / 軽量 / 低コスト |
研究開始時の研究の概要 |
近年、筋電義手が注目されている。これは、皮膚表面に発生する微弱な表面筋電位を利用して義手の関節角等を制御するロボット義手である。しかし、複雑な電子回路を用いて電動アクチュエータを制御し、義手を駆動するため、重量が大きくコストが高いという問題があり、ほとんど社会に普及していない。そこで本研究では、空気圧駆動に着目し、義手の軽量・低コスト化を図る。そして、従来のコンプレッサ等の外部動力源を必要とせず、義手使用者の前腕を回転させる動作を利用して空気圧駆動する義手に対し、マイコンによる圧力制御を付加する、統合制御デバイスにより、高機能な把持力制御を実現する。
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研究成果の概要 |
近年、3D-CAD・3Dプリンタ等を利用して製作された筋電義手が注目されている。しかし、義手の駆動源に減速機を用いた電動アクチュエータを使用する場合、義手の関節剛性が高くなるため、柔軟な対象物の把持にはコンプライアンス制御が必要となる。そこで研究では、柔軟なベローズアクチュエータを用いた空気圧駆動義手を提案した。本義手は、従来の空気圧システムに必須の外部コンプレッサの代わりに使用者の前腕の回外運動により圧縮空気を生成する無動力型のため、軽量・低コストである。このシステムを利用して5指ハンドを駆動することにより対象物の安定した柔軟把持を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の筋電義手の重量が大きくコストが高いという問題に対して、3Dプリンタを利用した義手が提案されている。筐体の軽量・低コスト化は実現できているものの、駆動源の電動アクチュエータは関節剛性が高いためにバックドライバビリティがない。したがって、外力や把持対象物からの接触力に対して受動的な把持ができず、コンプライアンス制御が必要になる。これに対して本研究では、空気圧アクチュエータを採用することによって、空気の圧縮性を活かした受動的な把持を実現した。また、無動力システムの採用によって、外部コンプレッサなしでの駆動も実現した。
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