研究課題/領域番号 |
19K14967
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
立花 孝介 大分大学, 理工学部, 助教 (10827314)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | プラズマ-液体相互作用 / 気液界面プラズマ / 数値シミュレーション / 速度論的モデル / 分子動力学シミュレーション / 自由エネルギープロファイル / ハロゲン化物イオン / 分子論的モデル / プラズマー液体相互作用 / 気液界面 / 大気圧プラズマ / 短寿命活性種 / 化学反応シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終的な目的は,プラズマを用いた医療応用(プラズマ医療)の安全性を確立することである。プラズマ医療は新たな医療手段として大きな注目を集めているが,そのメカニズムへの理解が十分でないため,安全性に懸念が持たれている。そこで本研究では,プラズマ医療において重要な役割を果たすとされる反応性の高い物質(短寿命活性種)が,水表面でどのように振る舞うかを明らかにする。細胞は通常,水に覆われているため,水表面での短寿命活性種の振る舞いを理解することは非常に重要である。具体的には,数値計算結果と実験結果の比較により,短寿命活性種の表面反応メカニズムを解明することで,プラズマ医療の安全性向上を目指す。
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研究成果の概要 |
塩化・臭化・ヨウ化ナトリウム水溶液への大気圧プラズマ照射実験,速度論的モデルを用いた拡散反応シミュレーション,分子論的モデルを用いた分子動力学計算により,プラズマ由来の短寿命活性種と液中イオンが反応できるのは気液界面の最上層近傍のみであることが示唆された。また,ミクロな視点(分子・原子レベルの視点)を通して得られる気液界面の特性(自由エネルギー分布,イオン濃度分布,電荷密度分布など)は従来のモデルでは考慮されてこなかったが,プラズマ誘起化学反応において重要な役割を果たす可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はプラズマ医療のメカニズム解明および安全性確立に大きく寄与するものだと考えられる。プラズマ医療とは物質の第4の状態であるプラズマを用いた新しい医療手法であり,病原菌の殺菌,がん細胞の死滅誘導,外傷の治療促進などが実現可能である。しかし,そのメカニズムへの理解が十分ではないため,安全性に懸念が持たれている。本研究の成果は,プラズマ医療のメカニズムに対して新たな知見をもたらすものであり,ひいてはプラズマ医療の安全性向上および実用化に大きく貢献するものだと考えている。
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