研究課題/領域番号 |
19K14973
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
荒岡 信隆 福岡大学, 工学部, 助手 (30807681)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 電界 / 圧力 / ポッケルス効果 / 気中放電 / センサ |
研究開始時の研究の概要 |
雷が機器を貫通して破壊する事故を防ぐために、放電の先端の高電界や圧力などが絶縁物貫通に及ぼす影響を明らかにする必要がある。本研究では、絶縁物の貫通に大きな作用を及ぼすと考えられる放電先端の電界と圧力の時間変化を解明していく。研究の方法として、空気中に気中放電を生じさせて、放電経路上に配置したポッケルス素子と圧力センサを用いて電界と圧力の時間変化の測定を行う。本研究によって、気中放電の電界分布の時間変化や圧力の時間変化を明らかにすることで、雷が絶縁物を貫通するメカニズムを解明して、風力発電機のブレードなどの機器を落雷被害から防止することが可能になると考える。
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研究成果の概要 |
雷インパルス電圧を印加した空間において、低電界となる電極遠方の位置では電界センサ測定値と数値電界解析値がほぼ一致することがわかった。また、気中放電により-700 kV印加時に約5 MPaの圧力が着雷点に生じ、さらに気中放電の周囲に発生した衝撃波は伝搬距離が約25 mmのとき衝撃力が平均約60 Nであり、伝搬距離が長くなるに従い衝撃力が減少することがわかった。また、絶縁フィルムの表面抵抗率を下げることで気中放電による絶縁フィルムの貫通確率を低下させることができることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、気中放電が絶縁物を貫通するメカニズムを明らかにするために、貫通の主要因と考えられる放電先端の電界と圧力を各種センサを用いて、貫通に及ぼす影響を調査することを目指した。その結果、電界測定系を構築して気中放電の電界を測定できる見込みを得るとともに、気中放電による圧力の影響の一端を明らかにした。このことにより、研究を継続して絶縁物貫通メカニズムを明らかにすることで、機器の貫通破壊を防止する本質的な落雷対策を実現できると考えている。
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