研究課題/領域番号 |
19K14976
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 |
研究代表者 |
七森 公碩 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (30824057)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 誤点弧ロック現象 / 誤点弧 / GaN / 近接配線 / 並列接続 |
研究開始時の研究の概要 |
『新エネルギー開発』や『自動車の電動化』などが求められている昨今,太陽光発電システムや,電気自動車等に搭載される電力変換器の高性能化が求められている。GaNは高性能化を実現するデバイスとして注目を集めているが,急峻な電圧・電流変化により『誤点弧』と呼ばれる問題を誘発することが確認されている。本研究では誤点弧状態が保持される『誤点弧ロック現象』が発生することを確認したため,その解析および防止を行う。
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研究成果の概要 |
次世代半導体デバイスであるGaNを用いた半導体はシリコンに代わる高効率かつ高周波駆動可能な半導体として注目を集めている。一方で誤点弧と呼ばれる問題がGaN半導体の普及を妨げている。本研究では誤点弧に似た誤点弧ロック現象を確認したため,その発生原因の解明と抑制方法を提案する。成果として,誤点弧ロック現象はゲートループと呼ばれる電流が流れる経路のインダクタンスが原因で発生することが確認された。そのため,このインダクタンスが増加しないように配線を短くする,近接配線をしない,もしくは配線幅を大きくすることにより抑制が可能である。以上を満たすことで誤点弧ロック現象は抑制可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GaN半導体はとても小さく,それ故に配線が狭小となり,誤点弧や誤点弧ロック現象を引き起こす。一般に誤点弧が発生すると,半導体に過電流が流れて破損するのに対し,誤点弧ロック現象はすぐには壊れないが効率低下や低寿命化という形で影響が表れる。そのため誤点弧は防げたが高効率とならいという問題が発生してしまい,結局GaN半導体を使うメリットが無くなってしまう。したがって,本研究の成果を用いて誤点弧ロック現象を抑制することで,本来GaNの持つ優れた特性を発揮することができるようになる。これにより,GaN半導体を用いた電力変換器の普及を促進することが可能である。
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