研究課題/領域番号 |
19K14979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
宮路 祐一 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50712923)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 帯域内全二重 / 自己干渉除去 / 送受信機の非線形性 / 適応信号処理 / 送受信機の非理想性 |
研究開始時の研究の概要 |
電波資源を有効に利用する技術として,帯域内全二重の技術課題に取り組む.帯域内全二重を阻害する大きな問題に自己干渉がある.自己干渉は,受信したい信号に対して数十デシベルから百デシベルほど大きく,また送受信機の非理想性により歪んでいる.非理想性による歪を考慮した自己干渉除去フィルタは一般に,計算コストが高く,収束特性が悪い.本課題では,非理想性を解析的に分解・再構成し,高精度,低計算量,高速収束を同時に達成するフィルタを開発する.
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研究成果の概要 |
帯域内全二重を実現するために,送受信機の非理想性を考慮したディジタル自己干渉除去フィルタを開発した。高精度な除去性能,低計算量,高速収束を実現するフィルタ,最も回路の非理想性を考慮したフィルタ,事前の非線形処理により回路の特性をより良く抽出するフィルタなどを開発した。併せて,数学的な妥当性を示す理論解析と,実用可能性を示すソフトウェア無線機を用いた実験を実施し,多面的に信頼性と有効性を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,帯域内全二重を実現するための回路の非理想性を考慮したディジタルフィルタ設計に関するものであるが,回路の非理想性は一般の無線機にも生じる問題であり,広く応用可能である。また,無線機を理解するための学術的側面と無線機を製作するための社会的側面の両方で重要な成果を含んでいる。今後,無線機の低廉化や高周波化によって,回路の非理想性を理解することはますます重要になり,本研究成果の意義が高まると期待される。
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