研究課題/領域番号 |
19K14985
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
岸川 博紀 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (00759722)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光通信 / 変調方式 / 4相位相変調 / 16相直交振幅変調 / 遅延干渉計 / 相互偏波変調 / 8相直交振幅変調 / オンオフキーイング / 四光波混合 / 位相感応増幅 / 自己位相変調 / 利得飽和 / 4相位相シフトキーイング / 光通信ネットワーク / 低遅延 |
研究開始時の研究の概要 |
情報通信技術の利活用が広まるに従い注目されるようになった問題にネットワークの遅延がある。次世代の移動通信方式である「5G」では遅延は1ミリ秒以下を目標とするが、これは無線区間のみにおける値であり、有線光通信ネットワークを介したサーバとのやりとりにかかる遅延時間は考慮されておらず、場合によっては往復通信で100ミリ秒程度の遅延が想定される。本研究では、ネットワーク間接続光ノードにおける処理遅延を1000分の1程度に低減するため、変調方式変換技術を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究ではネットワーク間接続光ノードにおける処理遅延を1000分の1程度に低減するため、変調方式及び波長チャネル数変換技術を確立することを目的とする。複数の研究テーマを実施したが、特に将来のテラビット級伝送で適用される4相位相変調(QPSK)から16相直交振幅変調(16QAM)に関する変換技術として、光信号処理技術および電気光学効果を用いた手法を考案した。本提案の実装法、変換特性、信号品質を計算機シミュレーションで明らかにした。変換特性の数値目標である遅延時間5マイクロ秒以下、及び誤り訂正技術を使用することで誤りの無い光信号伝送が達成できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光通信網のノードでは、到着光信号を電気信号に変換し、宛先識別、経路選択、衝突回避等を施し、電気信号を光信号に変換して送信するという手順をとるため、処理遅延が問題となる。本成果は、送受信機における光信号と電気信号の変換部を無くし、更に光学的に信号処理を行うことで遅延を低減するための要素技術である。従来法は高非線形ファイバ等の非線形光学効果を用いた制御が行われており、消費電力や装置の複雑化といった問題があったが、本成果は受動デバイスで構成する簡易な変換技術であり、省電力かつ高効率である点に特色がある。多くの産業で将来利用が期待される遠隔操作や自動操縦といった情報通信技術の活用が広がると期待される。
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