研究課題/領域番号 |
19K14997
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
菊池 博史 電気通信大学, 宇宙・電磁環境研究センター, 助教 (40783105)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 降雨観測 / 気象レーダ / フェーズドアレイレーダ / 適応信号処理 / 圧縮センシング / ディジタルビームフォーミング / 高分解能化 / レーダ / 高解像度化 / ビームフォーミング / 高空間分解能 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題で提案する技術は,次世代の気象レーダとして期待される大型の気象用フェーズドアレイレーダへの適用を目的とし,遠距離観測においても高解像度を維持した降雨観測が可能となり,従来の気象レーダと比して高速・高精度な降雨観測が可能となる.更にクラッタエコーや強い降雨による疑似エコーの抑圧など副次的な効果も期待できる.本課題では,高解像度化を可能とする新たなディジタルビームフォーミング手法を提案し,その実用性を考慮した信号処理アルゴリズムの開発を行う.本研究が達成されれば静止気象衛星搭載型レーダなどへの技術移転が期待できる.
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研究成果の概要 |
現在運用中のフェーズドアレイレーダは方位角方向に機械走査,仰角方向に電子走査で3次元的な降雨分布を観測している。電子走査にはディジタルービーム形成(DBF)を利用している。現在はフーリエビーム形成法を利用しているが、この手法は開口径又は素子数など幾何学的なアンテナ形状によってその空間分解能が決定する。そこで、適応型信号処理を応用したディジタルビーム形成手法を開発し、空間分解能の向上を目指す。具体的にはアダプティブにアンテナゲインを抑圧できる方法として最小二乗誤差(MMSE)法やCapon法などを、高解像度を実現するビーム形成手法として,圧縮センシング技術を用いたビーム形成手法を提案する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去数年間で内閣府の激甚災害の指定を受けた多くは,気象現象による災害である.その多くは台風・豪雨など,降雨を起因とした土砂災害や洪水による被害であり,広域かつ高密度な降雨観測システムの構築が社会的背景として,早急かつ非常に重要である.所望の降雨観測システムの構築にC帯の気象レーダは観測範囲が数百kmであり,日本の国土を考慮するとその開発は重要な要素である.特に上空の高密度観測のためには,C帯気象レーダのフェーズドアレイ(PAWR)化技術の開発が早急に求められている.本研究成果は大型のPAWRに応用可能であり,開発上のボトルネックを解決する技術として応用可能であることを示した.
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