研究課題/領域番号 |
19K15010
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福原 洸 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (10827611)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自律分散制御 / 生物ロコモーション / 古生物 / 首長竜 / 遊泳ロボット / ヒレ間協調メカニズム / ペンギン / 翼と頭部の協調メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
太古の地球を生きた古生物は,どのように動き回っていたのだろうか? 古生物の運動様式は長く議論されてきたが,未だ多くの謎に満ちている.この現状を打破するため本研究では,「いかなる時代の生物も,環境や身体に呼応した合理的な運動様式を発現する」という作業仮説に基づき,適応的な運動パターンを生み出す自律分散制御を突破口とした革新的な再現手法を構築する.その第一歩として,現存する四脚動物の運動様式を再現した四肢の間の協調制御メカニズムを起点とし,四肢が大きなヒレという現生動物には存在しない,特異な形態を持つ首長竜の遊泳様式の再現を試みる.そして,古生物の在りし日の姿を復元する新たな道を切り拓く.
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研究成果の概要 |
本研究は,自律分散制御の観点から絶滅した海棲爬虫類「首長竜」の適応的な遊泳様式の復元を試みた.首長竜の特異な形態の特徴の1つである四肢の大きなヒレを協調させた遊泳様式復元を自律分散制御の観点から取り組んだ.具体的には,開発した首長竜型ロボットに,現生陸棲動物の四肢間協調から抽出した自律分散制御速を起点とし,ヒレの運動位相の調整制御則を実装し,様々な遊泳条件において発現する遊泳パターンとその推進効率を評価した.その結果,ヒレの羽ばたき周期やヒレの間の距離に応じて,最適な協調関係を自律的に発現することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象とした首長竜はその特異な形態から,その運動様式は多くの謎に包まれていた.こうした絶滅動物の運動復元は,絶滅動物の生活様式や絶滅動物を含む古環境の復元に対する重要な手がかりとなる.また,特異な身体構造を持つ古生物の適応的・合理的な運動様式を追求することは,現生動物のみを対象とした生物規範ロボットからは生まれない形態と制御の在りようについて考察を深めることが可能となる.
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