研究課題/領域番号 |
19K15011
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
森田 亮介 岐阜大学, 工学部, 助教 (00713801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ディザリング / 量子化制御 / マルチエージェントシステム / ネットワーク化システム / ネットワークドシステム / 分散協調システム / フォールトトレラント制御 |
研究開始時の研究の概要 |
複数のサブシステムがネットワークを構成するマルチエージェントシステムの制御に対し,本来の信号に意図的にノイズのような信号を付加するディザリング技術を用いることで,システムを構成要素が互いに異常を監視・検出するための理論の構築を行なう.また,異常発生下においても,そのことが判別でき,かつ,安全にシステムを稼働し続けられるための制御方法について考える.さらに,マルチロボットによる実機実験を行ない,様々なシナリオの下で,構築したシステム設計理論,制御方法について正しく運用できるかを検証する.
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研究成果の概要 |
マルチエージェントシステムにおいて,ディザ信号と呼ばれる意図的に付加される雑音を識別キーとして利用した方法について解析を行い,識別キーを持たない不正なエージェントが混入している場合を判別可能であることを示した.エージェント間の通信に関しては,周波数変調と量子化を組み合わせることで,複数の制御信号が混合・圧縮された中から所望の信号を取り出し制御可能となることを示した.また,ディザ信号の生成法について,モデル情報を用いて未来の量子化の影響を予測し,制御性能が向上することを示した.さらに,クアッドコプターを用いた実験を行い,故障の原因となる衝突を回避するためのアルゴリズムの構築を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は,今後の普及が見込まれている,複数の小型デバイスがネットワークを形成して作られるIoTシステムに対して用いられる技術への貢献が期待される.本研究の結果をベースとして,不正なデバイスが仕掛けられた場合や,デバイスの故障の検知への応用が期待できる.デバイス間の通信の情報量の削減にも応用可能であり,通信方法そのものの新たな創出も期待できる.また,周波数変調を量子化制御と組み合わせた点については,アナログ通信の時代の古い技術を再注目させる点で重要な成果であり,社会的のみならず,学術的にも今後新たな視点が生まれることが期待できる.
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