研究課題/領域番号 |
19K15012
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山田 恭史 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 助教 (80802561)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エコーロケーション / 構成論的研究手法 / バイオミメティクス / 生物ソナー / 自律ドローン / 空間学習 / シンプルデザインセンシング / 3次元音源定位 / コウモリ / ドローン / 空間学習ナビゲーション / SLAM / 生体模倣工学 / ミニマルデザイン / 自律航行ドローン / 3次元音響ナビゲーション |
研究開始時の研究の概要 |
コウモリは,“1送信2受信器の超音波センシング”からは想像できない“大自由度な3次元飛行”を実現させている.本申請では, コウモリの脳内での“超音波の信号処理のしくみ”から“経路計画の意思決定”に至る一連のナビゲーションプロセスを分析し,“3次元空間に最適化された生物ソナーシステムの全体像”を解き明かす.特に,実際のコウモリを用いた実験から仕組みを“発見”し,その仕組みを数学的に記述することで“理解”し,発見に基づいてロボットを作りあげ,実際の環境でロボットを動かしてみることでその仕組みのすばらしさに“納得”するバイオミメティクス研究を実施する.
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研究成果の概要 |
本研究遂行により,①コウモリ同様の耳介動態を取り入れた超音波センシングが,3次元音源方向の推定に有効であることを,数理的に評価できた(T. Hiraga, Y.Yamada et al,2022).また,②障害物環境下で空間学習飛行を行うコウモリが,音響的視界の良し悪し(音響遮断物の有無)により,適応行動を変化させることが明らかになった(Y. Yamada et al, 2020).さらに,③1送信2受信器の超音波センサを搭載したドローンによる自律飛行実験から,コウモリ同様の非線形FMパルスを用いることで,プロペラノイズに対して頑強なセンシングを実践できることが評価できた(現在論文執筆中).
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,1送信器(口または鼻)と2受信器(両耳)のシンプルな超音波センシング機構で3次元空中ナビゲーションを実現させるコウモリについて,3次元空間の知覚メカニズムから経路・センシング最適化行動に至るまで,低次・高次機能を包括する意思決定プロセスへメスを入れた研究であった.今後のコウモリの超音波センシングの全容解明に向けても大きな一歩になると期待している.また,実機検証結果からは,世界初のコウモリ模倣型の自律飛行ドローンを実現させるうえで大きな一歩を踏み出したと言える.
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