研究課題/領域番号 |
19K15016
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
|
研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
泉 晋作 岡山県立大学, 情報工学部, 助教 (10757967)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ネットワークシステム / 分散アルゴリズム / 空間フィルタリング / センサネットワーク / グラフ信号処理 / 異常検知 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ネットワークシステム(複数のサブシステムがネットワークで結ばれたもの)に対する「分散型空間フィルタリング」技術の開発を目的とする.分散型空間フィルタリングとは,各サブシステムが与えられた信号値を近傍のサブシステムと交換し,所望の空間周波数特性をもつ信号値を得るというものである.このような技術が確立されれば,各サブシステムがもつ超短時間のデータだけでフィルタリングを行えるため,従来の時系列データに対するフィルタリングと比べ,扱うデータ量を大幅に削減できる.
|
研究成果の概要 |
本研究では,ネットワークシステムに対する「分散型空間フィルタリング」の基礎理論の構築に取り組んだ.分散型空間フィルタリングとは,個々のサブシステムに信号値が与えられたとき,各サブシステムが近傍のものと情報を交換し,所望の空間周波数特性をもつ信号値を得るというものである.本研究では,合意制御に基づくフィルタリングアルゴリズムを提案し,これによって実現可能なすべての空間フィルタを明らかにした.そして,センサネットワークの観測データに対するノイズ除去の実験を行い,提案法の有効性を示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制御工学の分野では,これまで時系列信号に対するフィルタリングが主に考えられており,信号値がネットワーク上に空間的に分散している信号については検討されていなかった.本研究の成果により,そのような信号のフィルタリングをネットワークシステム上で分散的に行うことが可能となる.加えて,提案法には,時系列信号に対するフィルタリングとは異なり,対象とする信号の空間的な性質を活用できる,個々のサブシステムが取得した短時間のデータだけでフィルタリングができるといった利点がある.このような技術は,たとえば,センサネットワークによる環境モニタリングの高速化・高効率化につながると考えられる.
|