研究課題/領域番号 |
19K15024
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅視 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (60763852)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 弾性表面波 / AlN薄膜 / 層構造基板 / 多層構造基板 / SAWデバイス / 分極制御 / 周波数フィルタ / 窒化アルミニウム / 弾性表面波デバイス / 他元素ドープAlN膜 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,弾性表面波(SAW)デバイスは移動通信機器の周波数フィルタとして実用化されている。さらなる通信の大容量化,高速化に向けて,より高周波帯域の次世代移動通信システムへの移行が検討されているが,現状の圧電単結晶基板単体のデバイス構造では実現困難とされている。そこで本課題では,高周波動作SAWフィルタに要求される「高SAW位相速度, 高結合係数 ,低SAW伝搬減衰,高い温度安定性 」のすべてを満たし,かつスパッタ法での形成も容易な「他元素ドープAlN圧電層/高音速層/高い温度安定性基板」からなる多層構造基板の創成とその基板を用いた縦型漏洩SAWデバイスの開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
他元素添加AlN層を用いたSAWデバイスの最適構造探索において,RSAW高次モードでは分極反転ScAlN層/高音速層/基板,LLSAWではc軸平行ScAlN膜/水晶基板を用い,膜厚を最適化することで高位相速度,高結合係数,低伝搬減衰を両立できることを見出した。 分極反転ScAlN層形成を目指した成膜実験では,Siを数%添加することで純AlN膜の極性が制御できることを確認,また,分極反転AlN多層膜の形成に成功した。ScAlN薄膜ではSiドープによる分極制御は達成できなかったが,濃度比最適化により分極制御できる可能性は残されており,引き続き検討する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,弾性表面波(SAW)デバイスは移動通信機器の周波数フィルタとして実用化されている。今後さらなる通信の大容量化,高速化に向けて,より高周波帯域の次世代移動通信システムへの移行が検討されている。しかし,その高周波動作に対応できるSAWフィルタは現状の圧電単結晶基板単体のデバイス構造では実現困難とされている。そこで本課題では,「高SAW位相速度, 高結合係数,低SAW伝搬減衰」のすべてを満たし,かつ形成も容易な 高結合係数を実現する他元素ドープAlN圧電層/伝搬減衰を抑制する高音速層/高音速基板からなる多層構造基板の創成とその基板を用いたSAWデバイスの開発を行った。
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