研究課題/領域番号 |
19K15048
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
服部 吉晃 神戸大学, 工学研究科, 助教 (90736654)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 有機半導体 / 結晶性賞 / 真空蒸着 / 光学的異方性 / 単分子有機薄膜 / 結晶成長 / 表面拡散 / エッジ拡散 / 2次元島 / トランジスタ |
研究開始時の研究の概要 |
有機半導体デバイスには機械的に曲げられる機能性を付加できる利点があるが、実用化に向けた課題は移動度の向上である。本研究では真空蒸着法によって作製した多結晶有機薄膜の移動度向上を目的とする。多結晶薄膜において、移動度を律速している要因は結晶粒界でのキャリア散乱であるため、結晶粒界を制御することが重要である。そこで、本研究では結晶粒を大きくすることにより、結晶粒界の数を減らして移動度を向上させることを研究の方針とし、最適な有機材料や蒸着条件を検討する。
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研究成果の概要 |
有機半導体トランジスタの実用化にはキャリア移動度の向上が必要である。キャリア移動度を低下させている要因の一つに有機薄膜内の結晶粒界で起こるキャリア散乱があり、結晶粒界が少ない、質の高い有機薄膜を作製するプロセス技術の開発を行うためにはそれを簡便に発見できる評価手法が必要である。本研究では市販の金属顕微鏡を用いて、大気圧化で、厚さ数nmの有機薄膜の結晶を顕微評価行う手法を確立し、薄膜の成長プロセスを実験的に調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機トランジスタの性能を劣化させる結晶粒界を可視化する既存の技術は、真空中で電子線を使う手法や、走査型プローブ顕微鏡を利用したものがあり、測定に時間がかかる問題があった。本研究で開発した手法は、有機分子のダメージが少ない光によって大気圧化で簡便に評価することができる。さらに、シリコン基板上で評価ができるので、有機トランジスタの作成プロセス中に薄膜の評価ができる特徴がある。本手法は、有機薄膜に限らず、無機材料にでも適応できる手法であり、厚さ数nmの極薄膜を可視化する手法として、広く応用することが可能である。
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