研究課題/領域番号 |
19K15050
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 貴久 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30782081)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノワイヤ / ナノシート / キャリア散乱 / フォノン / 移動度 / シリコン / 分子動力学法 / フォノン散乱 / 界面 / 表面 / 変形ポテンシャル / 電子フォノン散乱 |
研究開始時の研究の概要 |
フォノンによる電子の散乱は,電子材料の電気抵抗を決定する重要な機構である.半導体表面/界面近傍における電子フォノン散乱の増大は,ナノスケールSi電子デバイス内の電気特性を再現するために,経験的に電子輸送の物理モデルに取り込まれてきた.しかし,電子フォノン散乱変調の起源については未だ解明されていない.本研究では,表面/界面の影響が支配的となるナノシート構造内の電子フォノン散乱の実験的評価と原子スケールの計算の比較から,半導体表面/界面近傍における電子フォノン散乱変調の起源を明らかにする.
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研究成果の概要 |
バルクでは観測されない表面/界面で生じるキャリア散乱の変調を理解するため,計算によるナノワイヤやナノシートのキャリア輸送再現と,実験との比較を行った.分子動力学法と量子輸送計算の組み合わせによるキャリア輸送の計算から,電子フォノン散乱の効果を低い計算負荷で考慮することに成功した.そして,実験的な半導体ナノワイヤや金属ナノシートに近いスケールのキャリア輸送の再現に成功し,キャリア散乱の変調を解析した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた表面/界面におけるキャリア散乱の理解は,今後の集積回路内のトランジスタや配線の設計・材料選択において,表面/界面のエンジニアリングによる電気特性の制御を実現するために重要である.また,本研究で実施した計算手法は低い計算負荷で現実的なキャリア輸送を再現できることから,集積回路に限らず様々なデバイスの特性を予測し,材料の最適化を行う際に適用可能である.
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