研究課題/領域番号 |
19K15060
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大野 元寛 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30821970)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 3Dプリンティング / セメント系材料 / 積層性 / せん断強さ / せん断帯 / デジタル画像相関法 / 空隙 / 破壊力学 / 温度依存性 / 時間発展 / 3Dプリンティング / セメント系複合材料 / 時間依存構成則 / 数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
建設業における設計・施工を劇的に転換しうる技術として,セメント系材料を積層造形する3Dプリンティング(3DP)技術が注目を集めている.積層方式では,”積層性”(積層可能な最大高さ,積層にともなう下層部の圧密沈下量)を的確に予測・評価することが重要である.本研究は,使用材料,配合,環境条件をパラメータとした3DP用セメントモルタルの時間依存構成則を構築し,積層性に関する一般化予測手法の開発を目指す.構成則の構築では,回転式粘度計と一面せん断試験機を用いた実験的研究を行う.提案モデルの検証のため,大型3Dプリンタにより構造体を作製し,施工中の沈下量をデジタル画像相関法で測定して,解析値と比較する.
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研究成果の概要 |
材料押出方式によるセメント系材料の3Dプリンティング技術に対し、積層性(ノズルから打ち出したモルタルフィラメントを何層まで詰めるか,どの程度変形するか)の予測手法および評価手法を提案した。また、3Dプリントしたモルタル硬化体の力学特性と破壊形態に関する実験的研究を通して、モルタルフィラメントの層間付着強度および層間に生じる粗大な空隙が、巨視的な強度と破壊形態を左右することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した積層性の予測手法および評価手法により、積層中の造形物の変形および降伏を的確に予測し、かつ、積層中にリアルタイムに倒壊の前兆を検知することが可能になる。これによって、セメント系材料の3Dプリンティング技術の普及展開に寄与できる。また、3Dプリントしたモルタル硬化体の力学特性と破壊形態に関して得られた知見は、積層体の力学挙動を適切に評価する力学モデルの構築に向けた一歩となる。
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