研究課題/領域番号 |
19K15061
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中山 一秀 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (10835408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 脱塩工法 / 塩害 / 発錆限界塩化物イオン濃度 / 鉄筋防食効果 / イオン分布 / 鉄筋コンクリート / 表面保護工法 / 発錆限界塩化物イオン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,電気化学的防食工法の一つである脱塩工法を適用したコンクリート中の鉄筋発錆限界について,[Cl-]/[OH-]並びに種々の電気化学的モニタリングを用いて定義することを試みる。また,湿度や温度といった外部環境の変化に伴う脱塩後コンクリート内部の含水率,イオン分布の変化が脱塩工法を適用したコンクリートの長期的な耐久性(主に鉄筋防食効果持続性)に与える影響について明らかにする。ならびに,外部環境の影響を緩和しうる表面保護工法などの補修工法との組み合わせを視野に入れ,脱塩工法の効果を最大限に発揮することが可能なコンビネーションメニューについて実験および解析によって確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
[Cl-]/[OH-]並びに種々の電気化学的腐食指標による脱塩工法適用後のコンクリート中の鉄筋腐食発生限界について検討した。水溶液を用いた実験の結果より,塩化物イオン濃度が一定の場合,pH12.5付近を境に不動態皮膜の腐食抵抗性が大きく異なる可能性が示唆された。また,鉄筋の電位も不動態皮膜の腐食抵抗性に大きく影響を及ぼすことが分かった。また,水溶液中とモルタル中の腐食挙動の傾向はおおむね同じ結果を示した。鉄筋電位が同じであれば,一般的なコンクリートと比較して,脱塩工法適用後のコンクリート中の鉄筋腐食抵抗性は向上する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脱塩後コンクリート中の鉄筋腐食発生限界について,[Cl-]/[OH-]ならびに電気化学的指標を用いて評価,検討した点に学術的意義がある。本研究で得られた結果は,脱塩後コンクリートのみならず高アルカリ環境下にあるコンクリート中の鉄筋の腐食抵抗性について理解を深めることに繋がり,ひいては,塩害環境下にあるコンクリート構造物の長寿命化に資する。
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