研究課題/領域番号 |
19K15062
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
金澤 健 北海学園大学, 工学部, 講師 (80823773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 鉄筋コンクリート部材 / 凍害 / せん断耐力 / 曲げ耐力 / 極限解析 / 鉄筋コンクリート棒部材 / 劣化深度 / 鉄筋コンクリート / 橋梁 / 有限要素解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,凍害の劣化深度がRC部材の耐荷機構に及ぼす影響を体系的に明らかにし,設計時に想定した破壊形式を変化させる深度を耐力照査指標として確立することを目的としている.部材表面からの劣化の進行は,曲げ/せん断抵抗における有効断面の減少として,耐荷機構に考慮できると考えられる.破壊形式の変化にクリティカルな影響を及ぼす劣化深度を部材諸元(せん断スパン比やせん断補強筋比)と合わせて解析的に把握した上で,実構造物で確認される典型的な劣化パターンから実験変数を絞り込み,工学的汎用性の高い知見を効率的に蓄積することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,実構造物のコア供試体から取得した劣化深度に基づいて,凍害を受けた鉄筋コンクリート(RC)棒部材の曲げ・せん断耐力を解析的に算定可能な力学モデルを構築した.ここで解析的とは,実験結果の回帰式等を用いず,ほぼ手計算が可能という意味である.本力学モデルの妥当性は,北海道で実際に供用されたRC橋脚,および道路橋床版に対する耐力評価によって検証された. この成果により,凍害を受けた実構造物のコアを採取して相対動弾性係数の分布を把握することで,対策の要否等を簡易かつ定量的に把握することが可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,凍害を受けた既設鉄筋コンクリート構造物に対して力学的合理性のある維持管理を行うための指標として,凍害による表面からの劣化深度を考慮可能な力学モデルを構築したものである.本研究の成果により,実構造物のコンクリートコアから得た情報を直接部材耐力に活かすことが可能となった.これにより,凍害に対して,無筋コンクリートの材料劣化に対する耐久性評価のみが行われてきた状況が改善しうると考えている.
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