研究課題/領域番号 |
19K15068
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 |
研究代表者 |
江藤 修三 一般財団法人電力中央研究所, グリッドイノベーション研究本部, 主任研究員 (00556748)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | レーザ誘起ブレイクダウン分光法 / コンクリート / 圧縮強度 / 自己吸収 / 部分的最小二乗法 / 主成分分析 / 非破壊検査 / 多変量解析 / 機械学習 / 元素分析 / コンクリート圧縮強度 / 寸法効果 |
研究開始時の研究の概要 |
鉄筋コンクリート構造物の健全性を評価する上で最も重要な指標の一つであるコンクリートの強度(圧縮強度)を非破壊で推定可能な新手法を開発する。従来行われてきた強度推定に関する非破壊検査法では、計測ごとの推定値にばらつきが生じやすい。本研究では、レーザ光を用いた元素分析法を応用して、コンクリート中の「原子結合状態の強さ」というミクロな指標を利用し、小さい試験体より圧縮強度を推定することを目指す。
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研究成果の概要 |
粗骨材の分布の影響を受けずに非破壊でコンクリートの強度を推定する方法を開発した。本方法では、光計測(レーザ誘起ブレイクダウン分光法;LIBS)により、非破壊でコンクリートの圧縮強度を推定する。これは、コンクリートの圧縮強度と相関のあるモルタルの硬さを直接推定する方法であり、超音波法等の従来の非破壊検査法にて計測値のばらつきの原因となる粗骨材の分布の影響を受けない特長がある。推定では、モルタルをLIBSで計測したデータを抽出し、多変量解析により回帰式を作成した。その結果、破壊試験により求めた圧縮強度と推定値は概ね一致した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来行われている、小寸法のコンクリート試験体を用いた破壊試験や、超音波法などの非破壊試験法では、粗骨材の偏在により試験体ごとの計測結果が大きくなる原理的課題があった。本研究では、これらの方法と原理が全く異なるLIBSに着目した。LIBSにて元素組成を分析するのではなく、プラズマ温度などのプラズマの物性と材料の機械特性の関係性に着目している研究例は少なく、本研究により機械特性の推定を行うために必要な計測条件を明らかにすることができた。本方法を用いて、超音波法等の従来法では適用が困難であった鉄筋コンクリート構造物の隅角部や煙突等へ適用することで、効率的な非破壊検査が期待できる。
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