研究課題/領域番号 |
19K15084
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大坪 正英 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (80804103)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 地盤工学 / 波動伝播 / 地盤剛性 / 室内試験 / 個別要素法 / 模型実験 / 地盤陥没 / 内部侵食 / 地中波動伝播 |
研究開始時の研究の概要 |
社会基盤構造物の性能設計の広がりに伴い需要が高まる速度検層などの地中弾性波計測技術の高度な活用手法について研究し、地盤材料の健全性評価手法の提案を目的とする。室内試験装置に板状圧電素子センサーを搭載することで様々な状態の地盤に対して弾性波探査を実施する。特に、応力状態の変化に伴う材料降伏過程の評価、弾性波トモグラフィーによる道路陥没危険度評価、豪雨時の浸透による細粒分流出の検知に取り組み、これらの非破壊検査およびヘルスモニタリング技術の基礎構築に資する。個別要素法数値解析を併用することで、実験では計測できない地中内部の応力伝達機構の定量的な評価を行い、複雑な地盤挙動の解明に繋げる。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、土工構造物における性能設計の普及に伴い、需要が高まる速度検層技術に関して、その新たな活用手法を提案することを目的とし、要素・模型試験、並びに数値解析に取り組んだ。速度検層は地盤剛性を推定する目的で実施されるが、本研究成果では、地盤材料の粒度情報の取得、及び地中空洞の非破壊検知技術として応用できる可能性を示した。特に、弾性波シグナルを定期的にモニタリングすることで、せん断ひずみ進展による地盤剛性の低下や、侵食作用による細粒分流出の早期検知に資することができる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、豪雨や地震によるダムや河川堤防の決壊、及び道路の陥没事故が頻発している。老朽化したインフラほど脆弱であるため、適切な維持管理手法の確立が急務である。地盤調査の一つである速度検層の新たな活用手法を検討した結果、弾性波シグナルの分析技術の高度化を図ることで、弾性波速度以外の地盤情報の取得、さらに、地盤の健全度をモニタリングできる新たな技術の創出に繋がる可能性を見出した。本研究では、このような非破壊検査技術を構築する際に必要となる基礎的な知見を示した。
|