研究課題/領域番号 |
19K15086
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
森河 由紀弘 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20710239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 液状化対策 / 液状化 / 格子状地盤改良 / 間隙水圧消散工法 / 戸建て住宅 / 既設小規模構造物 / 模型実験 / 排水工法 / 地中連続壁 / 浮き型格子状地盤改良 / 既設構造物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では既設小規模構造物にも経済的に適用可能な液状化対策工法として,小規模な地中連続壁と安価な排水工法を組み合わせたハイブリッド型液状化対策を開発する.本研究で対象とする地中連続壁は従来のように液状化を完全に防止するのではなく,あえて液状化の発生を許容することで小規模な改良範囲にとどめ,それにより小型施工機による施工を可能にすることで既設構造物への適用性,経済性を向上させる.一方で,小規模な地中連続壁に安価な排水工法を併用することで液状化地盤の流動性を低減させ,効率的・経済的に液状化被害を低減する.
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研究成果の概要 |
本研究では戸建て住宅などの既設小規模構造物にも経済的に適用可能な液状化対策として,浮き型格子状地盤改良工法に間隙水圧消散工法を組み合わせたハイブリッド型液状化対策について検討を行った.検討の結果,格子間隔が構造物幅の1.2倍~1.4倍,改良深度が構造物幅の2倍程度の浮き型格子状地盤改良で構造物を囲うことにより,液状化による構造物の沈下被害を低減できることが分かった.また,一般的な地盤改良工法を想定した不透水性改良体を用いた浮き型格子状地盤改良では構造物の傾斜被害を低減することは困難であるものの,排水性改良体を用いることで構造物の沈下被害および傾斜被害の両方を低減できることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,浮き型格子状地盤改良に間隙水圧消散工法を組み合わせたハイブリッド型液状化対策は既設構造物の沈下被害と傾斜被害の両方を低減できることが明らかとなり,傾斜被害の抑制には排水性改良体が重要であることも明らかとなった.従来の地盤改良工法では経済的に住宅などの既設構造物を液状化被害から守ることは困難であったが,本研究成果はその可能性を示し,国土強靭化に大きく貢献できると考えられる.
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