研究課題/領域番号 |
19K15090
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
荒木 裕行 香川大学, 創造工学部, 講師 (30780837)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 埋設管 / スラスト力 / 蛇籠 / 液状化 / 振動台実験 / 地震時挙動 / ジオテキスタイル |
研究開始時の研究の概要 |
上水道管等の埋設管の屈曲部はスラスト力と呼ばれる水平力が生じる特徴があり,周囲の地盤の抵抗力が低下すると埋設管に水平変位が生じて管系が損傷する可能性がある.申請者は蛇籠型受圧体を用いた新たなスラスト力防護対策を提案しており,その対策効果の一部は既に基礎実験によって明らかになっているものの,周囲の地盤が液状化して抵抗力が極めて低下した状況下での埋設管と蛇籠型受圧体の地震時挙動等は未解明である.本研究ではこれらの未解明な点について模型実験を通じて明らかにし,新たなスラスト力防護対策手法の確立を目指す.
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研究成果の概要 |
上水道管等の埋設管の屈曲部にはスラスト力と呼ばれる水平力が生じる特徴があり,液状化等により周囲の地盤の抵抗力が低下すると埋設管接続部の離脱や水平変位が生じる可能性がある.本研究では,申請者が考案している蛇籠型受圧体を埋設管側部に設置するスラスト力防護対策を対象とし,主として周囲の地盤が液状化した際の埋設管と蛇籠型受圧体の地震時挙動について検討を行った.その結果,蛇籠型受圧体を設置すると近傍地盤の過剰間隙水圧の消散を促進する効果が認められ,スラスト力の大きさによらず埋設管の水平変位が抑制されること,この変位抑制効果は蛇籠型受圧体の配置により向上できることが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛇籠は土木分野においてしばしば用いられる構造体であるものの,液状化地盤内に埋設して抵抗部材として利用する試みは一般的ではない.本研究で実施した蛇籠型受圧体および埋設管の地震時挙動の評価では,蛇籠型受圧体および埋設管屈曲部の三次元形状に加えて液状化が関与する複雑な境界条件を考慮する必要があり,地盤工学的にも新規性のあるデータを取得することができたといえる.また,本研究を通じて明らかとなった,液状化地盤内における蛇籠型受圧体の地震時挙動や埋設管に対する抵抗力の付加効果は,蛇籠型受圧体を用いたスラスト力防護対策の設計手法を構築する上で重要な基礎データとなり得る.
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