研究課題/領域番号 |
19K15092
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
朝比奈 大輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (40738316)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 断層再活動 / 間隙水圧 / 三軸試験 / 透水係数 / 不連続面 / 真三軸試験 / 岩石力学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,地震時の間隙水圧の変動が断層の再活動に及ぼす影響を解明することを目的としている.地震時には,岩盤の間隙水圧が上昇し断層が滑りやすくなるため,地震発生のメカニズムを理解するうえで断層と間隙水圧の関係を明らかにすることが重要である.しかし、地震動に伴う間隙水の流量の変動が,震源周辺の断層の変位や透水特性に与える影響及びその伝播過程についてのメカニズムは解明されていない.本研究では,地震動による間隙水圧の変動と岩石破壊面の状態変化の過程に関する物理実験を行い,断層の再活動のメカニズムを解明する.
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、地震発生に伴う間隙水圧の変動が断層面に与える影響について検討を行い,震源周辺の断層の再活動のメカニズムを解明することである.本目的を達成するため,間隙水圧の周期的振動変化が破壊した岩石の透水係数に与える影響について調べ,岩石の透水係数の変化に与える影響を明らかにした.また,真三軸変形-透水試験装置を用いて,間隙水圧の変動が岩石の破断面に与える影響について実験データを取得し,数値解析に必要なパラメータを整理した.本研究により,これまでの研究では考慮されていない間隙水圧の動的な変動パラメータ(流量,振幅,及び周波数)について,破断面の力学的な変化を計測・評価することが可能となった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特色は,地震動による間隙水圧の動的な変動と断層の水理・力学的な挙動を室内実験により再現し定量的に評価することにある.間隙水圧が断層の再活動に与えるメカニズムについて検討している研究は少なく,特に間隙水圧の変動と岩石破断面の力学的な伝播過程の定量的な評価に関する研究少ない.断層の再活動に伴う間隙水圧の動的な影響及びその伝播過程を明らかにすることは,地震発生メカニズムの解明といった防災学的な価値だけでなく,例えば,油ガス田開発における資源の生産性の向上というより工学的な目的に貢献することができる.
|