研究課題/領域番号 |
19K15100
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
Jiang Fei 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (60734358)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 多孔質媒体 / 多相流 / 石油増産 / EOR / 計算力学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、低濃度塩水攻法の回収率向上を目指して、マルチスケールでのマルチフィジックスモデルの開発及び大規模デジタル岩石シミュレーターの構築を目的とする。開発したデジタル岩石技術を応用することで、油層条件(岩石空隙構造の形状、浸透率、圧入指数、流体の性質など)が低濃度塩水攻法の回収率にどの影響を与えるか調べることができる。得られる知見によって、石油回収率の向上ができ、自然科学の視点だけではなく経済的、社会的な視点から見ても大きな波及効果が期待できる。
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研究成果の概要 |
東日本大震災以降、石油などのエネルギー資源にまだ頼らざるを得ない。最近コスト削減と同時に石油回収率を向上させる低濃度塩水攻法が注目を浴びている。低濃度塩水攻法の増油メカニズムに関しては諸説が提案されているが、まだ完全に解明されていない。 本研究では、油層岩石空隙構造の形状、流体の性質などの影響を考慮し、低濃度塩水攻法の回収率向上を定量的評価する目的としたPore scaleでのマルチフィジックスモデルの開発及び大規模デジタルロックシミュレーターを構築した。革新的な流体計算手法である格子ボルツマン法を基礎に、界面現象の物理化学モデルを加え、岩石空隙スケールの増油メカニズムを明白にした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では大規模pore scaleシミュレーターを開発することで実験では時間的・コスト面から実現が困難あるいは不可能な条件下の異なる岩石種類における低濃度塩水攻法シナリオを容易に再現することができるようになった。この手法の確立によって、初めて岩石コアレベルの増産効率が評価でき、かつpore scale分解能をもつシミュレーターが完成できた。更に、計算結果の分析によって、低濃度塩水攻法のメカニズムの理解及び原油回収率の向上に影響を与える重要な要素がより明確になった。
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