研究課題/領域番号 |
19K15101
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
糠澤 桂 宮崎大学, 工学部, 准教授 (20725642)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 分布型流出モデル / 底生動物 / 気候変動 / 機械学習 / 流況改変 / 種分布 / ランダムフォレスト / 勾配ブースティング / 交差検証 / ダム指標 / 水理勾配 / 流出モデル / 環境DNA / 適用能力 |
研究開始時の研究の概要 |
河川環境・生態系の定量的かつ広域的な評価のために,環境傾度に沿って生物の生息環境を推定する生息場モデルは有益である.本研究では,宮崎県小丸川流域を対象として分布型流出モデルを基礎とした河川生物の生息場モデルの構築並びに高度化を目指す.具体的には,環境流況指標や異なる空間解像度の水理量の予測変数としてのポテンシャルを探ること,異なる年や流域にモデルを適用して精度検証をし,モデルの時空間的な適用可能性を評価することを研究課題と位置付ける.
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研究成果の概要 |
対象領域の宮崎県小丸川流域において水系内の流量を精度良く再現可能な分布型流出モデルを整備し,ダムや気候変動による河川流量の変動(流況改変)を流域規模で定量化した.さらに,小丸川上流域を対象に,細かい空間スケールにおける流速や水深の計算を実施するためのパラメータ校正を実施している. 小丸川流域内の82地点において底生動物群集のデータ収集を行い,機械学習手法のランダムフォレストと勾配ブースティングによる分布モデルを構築した.水理変数や流況改変の代替指標によって底生動物の分布がより正確に再現できる可能性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発された分布型流出モデルは高精度で流域全体の流量予測が可能である.これにより得られた,気候変動や河川整備に伴う広域での流量改変程度に関する知見は学界のみならず社会的に価値が高いと言える.さらに,詳細な水理変数を広域的に再現する試みは,世界的にもほとんど存在せず,新たな広域河川環境評価手法として学術的に意義深いと言える. 流域網羅的な底生動物群集データは流域管理の基礎データとして有益である.水理学的・水文学的変動を踏まえて河川生物の広域分布を予測する試みは存在せず,研究成果は学界においてインパクトが大きいと言える.
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