研究課題/領域番号 |
19K15104
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 近畿大学 (2021-2022) 早稲田大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
高畠 知行 近畿大学, 理工学部, 准教授 (30823380)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 津波 / 地すべり津波 / 地すべり / 非線形性 / 簡易予測式 / 津波避難シミュレーション / 津波避難 / 陸上地すべり津波 / 海底地すべり津波 / 半没水地すべり津波 / 避難シミュレーション / 数値解析 / パル津波 / 平面水槽 / 水理実験 / 避難意識 / 避難 / 防災 |
研究開始時の研究の概要 |
海底地すべりにより発生する津波は,地震による断層のずれにより生じる津波と比較して発生頻度が少なく,事象自体についてもよくわかっていない点が多い.本研究では,2018年インドネシア・パルで発生した地すべり津波の被害を踏まえ,地すべり津波が複数地点で生じた場合の津波の増幅機構や避難者に対する危険性について検討する.水理実験と数値解析の両面から研究を行い,複数地点で発生する地すべりによる津波増幅メカニズムの解明から,地すべり津波を対象とした有効な津波避難計画など,人的被害の具体的な低減策の提案までを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では複数の地すべり津波を対象とした水理実験および数値解析を行うことで,(1)地すべり津波は多くの場合,非線形波に分類されるため,重なり合った場合には単純な重ね合わせでは最大水位を正確に表現できないこと,(2)複数の地すべり津波を予測するためには,本研究で導出した単独の地すべり津波に対する最大水位の予測式に数%程度の安全率を加える,もしくは非線形性・分散性を考慮可能な数値解析モデルを用いる必要があること,(3)地すべり津波は地震発生後,即座に来襲する恐れがあるため,地すべり津波に対する適切な避難計画の策定が必要であること,を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地すべりによって発生する津波のメカニズムを解明し,その最大高さを予測可能にすることは,社会と人命を守るために非常に重要である.本研究では,地すべり津波を対象として水理実験と数値解析を行い,地すべり津波のメカニズムを分析するとともに,その高さを予測する手法を開発した.また,地すべりが複数発生した場合にも津波高さを予測する手法についても考察し提案した.さらに,地すべり津波から有効に避難を行うためには,通常の地震津波による避難計画に加えて,地すべり津波に対応した避難計画の策定が必要であることを示した.
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