研究課題/領域番号 |
19K15108
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
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研究機関 | 京都大学 (2020-2022) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
大澤 実 京都大学, 経済研究所, 助教 (50793709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 都市・地域経済学 / ポテンシャルゲーム / 確率安定性 / 均衡選択 / 空間経済学 / 都市経済学 / 進化ゲーム理論 / 複数均衡 / ゲーム理論 / 集積経済 / 最適化 / 安定性 / 経済集積 / 集積の経済学 / 確率的ダイナミクス / 進化ゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,地域・都市計画の評価に用いられる空間経済モデルのうち,特に長期的な評価において重要となる人口分布の変動を考慮可能な理論の体系化を目指す.経済学分野で提示されてきた多数の理論モデルは,その数理的特性から少数のクラスへと分類できることが研究代表者の分析を通じて理解されつつある.本研究では研究代表者がこれまで用いてきた方法論を拡張し,進化ゲーム理論分野における確率的ダイナミクスの理論に基づいた確率的方法論を展開する.この際,上述の目的を達成すると同時に,既存の分析手法では不可能な複数の将来予測の重み付けを可能とする確率的均衡予測技術を実現できると期待している.
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研究成果の概要 |
集積現象を表現する空間経済モデルの挙動の理論的把握は,地域政策の評価の基盤である.本研究では,種々の空間経済モデルの均衡状態の特性を統一的に解析しうる分析手法を確立し,空間経済学分野で蓄積されてきた知見を体系化することを目的として研究を推進した.このために,確率的進化ダイナミクスの理論に基づく空間経済モデル分析手法(確率安定性解析)を都市・地域モデルに適用し,モデル群の挙動を明らかにした.具体的には,都市内スケール・都市間スケールの結合分析を念頭に,複数種類の輸送費用を考慮したモデル・知識波及を考慮したモデルを分析し,局所安定解と大域安定解の性質の違いを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交通基盤整備・用途地域見直し・交易制度改訂など,地域・都市政策の実施は人口・経済活動の空間配置に多大な影響を及ぼすため,経済的影響の評価には事後的な空間配置の変化を考慮する必要がある.複数空間スケールにわたる人口・経済集積の空間的秩序が自律的に形成される経済集積現象に関する基本メカニズムの理解およびその表現は,そうした政策評価の前提条件である.本研究では,空間経済モデルの分析に進化ゲーム理論の先端的結果を導入し,体系的に分析することを通じて空間経済分析の信頼性を担保に資するものである.また,確率的進化ダイナミクスと確率安定性概念の実応用を目指した分析は従来研究が少なく,学術的意義が大きい.
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