研究課題/領域番号 |
19K15111
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22050:土木計画学および交通工学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
張 馨 名古屋大学, 環境学研究科, 特任助教 (60825115)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 信号現示 / 歩行者挙動 / 横断歩道 / 交通容量 / 歩車分離 / 安全性 / 交錯 / 信号交差点 / 自動運転 / 幾何構造 / 歩行者 / 信号制御 |
研究開始時の研究の概要 |
信号交差点における横断歩行者と左折車との交錯を抑制するための対策として、両者を時間的に完全分離する信号制御方式や歩行者信号現示の冒頭か末尾の一部時間のみ分離する方式などが挙げられる。安全性と円滑性の観点から、各信号制御方式の位置付けや適用可能な範囲などは十分明らかになっていない。本研究では横断歩行者の流動状況を再現し、歩車間の交錯機会の変化を歩行者青時間の進行に伴って定量的に評価する方法を開発する。この評価手法を基に、特徴的な信号制御方式の歩行者および車両遅れ時間、交通容量や、歩行者の安全性などの交差点性能に関する比較分析を行い、歩車分離方式との境界条件や、歩行者信号現示長などを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、信号交差点において二方向の横断歩行者の流動状況を再現し、歩行者と左折車との交錯機会の時空間的な変化や、それに際して左折車両の通行が歩行者に妨げる時間を定量的に評価する方法を開発した。そして、信号現示や横断歩道の幾何構造に応じて歩行者流動状況を考慮した安全性指標や左折車線の交通容量の推定手法を開発した。これらの方法に基づいて、歩行者の安全性と車両の円滑性の両方の観点から、交差点の幾何構造や交通条件に応じた信号現示方式の評価手法を提案した。さらに、ケーススタディを通じて導入する交差点の特性に応じた信号現示の設定を検討することが可能となったことが分かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、二方向の歩行者の横断歩道上における一連の流動状況をマクロに表現可能な歩行者存在確率モデルを構築する点やその確率モデルに応じた車両交通容量を推定する点は、学術上極めて独創的である。この研究により、歩行者の安全性確保と自動車の円滑性確保の両方の観点から、導入する交差点の特性に応じて、信号現示やタイミングを検討することが可能となった。今後交通状況に応じて交差点の信号設計や改良に反映することに際して、科学的な根拠を与えるものとして期待できるため、本研究課題は実務的、社会的にも大きな意義があるものである。
|