研究課題/領域番号 |
19K15128
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
滝沢 善洋 長野工業高等専門学校, リベラルアーツ教育院, 准教授 (10795082)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | カーボンナノファイバーマット / 重油回収 / 電界紡糸 / 不融化 / 炭素化 / 機能化 / 画像処理 / 複合則 / カーボンナノファイバー / ナノファイバー / 不織布 / 機能性材料 / 機能性ナノファイバー / マテリアルデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では電界紡糸を用いて海洋汚染物質の1つである重油を効率よく回収する機能性カーボンナノファイバーマットの開発を目指す。ファイバー自体のみを機能化する既存の典型的な研究とは異なり、電界紡糸で形成するナノファイバーマット内の空間を巧妙にデザイン(制御、機能化)し利用する。ことに当研究はこれまでに無い新規の重油回収材料と回収方法を提供するとともに、水環境、海洋環境の保全(SDGs)に貢献するものである。
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研究成果の概要 |
電界紡糸、不融化、炭素化の作製過程を経て得られる不織布状のカーボンナノファイバーマット(CNFM)のファイバー間の空間をデザインし、その空間を効率的に利用する新規の重油回収材料の開発を目指し研究を行った。空間の体積分率は炭素化前の不融化処理時間に相関して増加し、それに伴う重油吸着量の増加傾向があった。CNFMの吸着量は自重の約20倍(比較として同じ評価で、炭素化前のPANでは約3倍、市販の吸着材では約5倍) であった。以上の結果から、既存のポリマーを用いる重油回収とは異なるカーボンを用いるCNFMによる新規の重油吸着の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は海上での重油吸着材としての利用を目的とした不織布上のカーボンナノファイバーマット(CNFM)の開発を研究対象とした。学術的意義はCNFMをナノファイバーと空間(空気層)と捉え、空間を効果的に利用することに着目し、これまでのファイバーの表面に着目する研究とは異なる新たな知見を供与できる点である。社会的意義はこれまでのポリマー由来の重油吸着材とは異なるカーボン由来の吸着材を利用することで海洋環境保全のための新たな重油回収の方法を提供できる可能性があることである。また、化学的に安定なカーボンナノファイバーを研究対象とするため、新たな応用研究創出につながる可能性がある。
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