研究課題/領域番号 |
19K15132
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
金 志訓 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (60827632)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | セメント / アルカリ活性セメント / ジオポリマー / 炭酸化 / NMR / C-A-S-H / N-A-S-H / 細孔分布 / 環境配慮型建築材料 / 微細分析 / C-S-H |
研究開始時の研究の概要 |
環境配慮型の建築材料として用いられるアルカリ活性セメントでのアルカリ物質(Na)の挙動と役割を明確にして、アルカリ活性セメントの高性能化を目的とする。 活性バインダーとアルカリ刺激剤の種類および濃度ごとにサンプルを製作し、Naの結合メカニズムを視覚化する。また、物理的特性の観測から、アルカリ活性コンクリートの物性評価に対する基礎データを構築する。続いて、各劣化条件による化学的、物理的な変化を観測し、Naの結合による劣化挙動を定量化する。最終的に、ペースト段階で観測されたデータに基づき、コンクリートを用いた分析から実活用の基礎になるデータを構築し、アルカリ活性コンクリートの高精密化に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、アルカリ活性セメントの加速炭酸化条件による物理的変化と化学的変化の関係を調査した。 アルカリ活性化セメントは、バインダーとして高炉スラグとフライアッシュを、アルカリ活性剤としてケイ酸ナトリウムと水酸化ナトリウムを用いて調製されました。 物理的変化は圧縮強度、pH、中和深度から分析され、化学的変化はXRD、TG-DTG、および29Si MAS NMRから分析されました。 C-(N)-A-S-H構造は炭酸化によって変化することが示され、圧縮強度が低下することが観察される。 しかし、Naの濃度が高い場合、炭酸化の加速によって圧縮強度が低下は見えない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
建設産業でのCO2排出量低減のために、一般的なセメントの使用量を減らすことができるアルカリ活性セメントは重要な研究である。しかし、その普通セメントと比べて、その長期的な評価はされてない状態であり、また構造物の安全な利用のためには物理的および化学的な特徴を十分把握しておく必要がある。その観点から、この研究の成果はコンクリート系材料の劣化現象である炭酸化に対するアルカリ活性セメントの挙動を確認しており、さらに問題点とその原因を考察していることで、これからの研究および開発のための基礎データとしての役割ができると考えられる。
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