研究課題/領域番号 |
19K15136
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
寺西 正輝 新潟大学, 研究推進機構, 助教 (80798322)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 材料構成則 / リターンマッピングアルゴリズム / ニューラルネットワーク / 金属材料 / 多軸応力場 / 非線形硬化則 / 順伝播型ニューラルネットワーク / 金属 / 多軸応力状態 |
研究開始時の研究の概要 |
金属材料の硬化現象を再現するために、様々な材料構成則が提案されている。中には、複雑な現象を精度よく再現可能な構成則もあるが、多くの仮定を要し、計算負荷が大きい。一方、計算負荷を小さくするために、ニューラルネットワーク(ANN)を利用した構成則がすでに提案されている。この手法では、全ひずみの入力に対して応力を出力するため、応力計算における計算負荷が小さいが、内部変数および整合接線係数を計算しないため、有限要素解析の残差ベクトルの収束過程で膨大な時間を要する。この課題を克服するためにANNにより内部変数を計算する、すなわち、ANNと古典的な構成則のハイブリッド手法により、新たな構成則の提案を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,計算負荷の大きい弾塑性有限要素解析の実現のために,多軸応力下での硬化現象を再現可能,かつ,計算負荷が小さい材料構成則の開発を行うことを目的とする.その中で,高い計算効率および回帰性能を持つニューラルネットワークを用いて,材料構成則の新たな応力計算手法の開発を行った.まずは,一軸応力場において,本手法を適用した結果,従来手法に比べ計算時間が約70%低減されることを確認した.また,非線形硬化則の応力ひずみ関係を精度よく再現可能であることを確認した.さらに,多軸応力場に本手法を拡張し,従来手法と比べ計算時間が約90%低減されることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,ニューラルネットワークを用いて,多軸応力場において,硬化挙動を再現でき,かつ,計算負荷が小さい材料構成則を開発した.本手法を実装したFEMコードを用いて,これまで計算困難であった大規模解析を実用的な時間内で遂行可能となり,その結果により構造物の変形・破壊過程が明らかになり,構造物の適切な耐震性評価に繋がると期待される.
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