研究課題/領域番号 |
19K15193
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 東京都市大学 (2021) 東京理科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
片桐 悠自 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 講師 (20801343)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 建築理論 / 建築運動 / 建築設計教育 / テンデンツァ / アルド・ロッシ / ジャンウーゴ・ポレゼッロ / マンフレッド・タフーリ / 建築 / 意匠 / 歴史 / 設計教育 / オーラルヒストリー |
研究開始時の研究の概要 |
東京・大阪・福岡・名古屋・岐阜など日本の各都市で建築設計を行ったアルド・ロッシは、20世紀後半の国際的な設計教育および設計思想に大きな影響を与えた建築運動「テンデンツァ」の主導者として知られる。本研究は建築意匠・歴史研究の一環として、大学教員・理論家・建築家・画家・哲学者として多面性をもつアルド・ロッシの設計教育の思想を踏査し、現代的な建築教育への展開を検討することを目的としている。手法としては図面や文献を収集し、図・イメージ・言説の連関、設計教育体系を精査する。並行して存命中の関連人物にインタビューを行うことで、テンデンツァ運動の理論的影響をオーラルヒストリーとして提示する。
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研究成果の概要 |
本研究は、アルド・ロッシが主導したとされる建築運動テンデンツァの理論的萌芽に肉薄するものである。1960年代初頭から「テンデンツァ」が国際的な認知を受ける前の1973年以前の期間を対象として、ジャンウーゴ・ポレゼッロとロッシ、マンフレッド・タフーリとロッシの関係に着目している。①ロッシの初期作品の幾何学的な建築表象がポレゼッロとの1960年代の協働関係の上で形作られ、その後のテンデンツァ運動の表象へとつながったことを論じた。②1966年以降の『都市の建築』出版以後、タフーリとロッシの理論的な共有を明確化し、ミラノ工科大学でのロッシの建築設計教育におけるイデオロギー的文脈の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、近年研究が進んでいるテンデンツァ運動について、アルド・ロッシ、ジャンウーゴ・ポレゼッロ、マンフレッド・タフーリを対象として、理論的側面と建築表象の関係を追いながら、運動の理論的萌芽の一端を解明した。「テンデンツァ運動」は、「アルド・ロッシとその弟子たちの運動」とされることが多いが、ポレゼッロやタフーリといった同世代の建築家との理論的交流とともに成立したことを明らかにした。 また、ロッシの協働者であった堀口豊太氏(SDA Japan)や、ポレゼッロに師事し、その作品論を博士論文として執筆した間瀬正彦氏へのインタビューを通して、テンデンツァ運動の国外への影響を部分的に明らかにした。
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