研究課題/領域番号 |
19K15212
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 晶世 日本大学, 理工学部, 助教 (70821792)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 破砕試験 / 衝撃試験 / 靭性 / 粒度分布 / 粉塵質量評価 / ハイブリッドロケット / 燃料粉塵化 / 安全性 |
研究開始時の研究の概要 |
ハイブリッドロケットは、小型衛星打上げや有人飛行用として近年活発に研究開発され、実運用開始の近いロケットエンジンである。本研究ではそのハイブリッドロケットの安全性を評価する上で重要な燃料の粉塵化を定量的に評価する方法を構築することを目的とする。燃料の粉塵は爆発的な燃焼を発生し得るため危険である。ハイブリッドロケットの燃料として多用されているプラスチック類の塊を破砕して粉塵を生成する試験を実施し、粉塵質量と試験パラメータの関係を整理し、粉塵質量が定量的に評価できるようなモデルを作成する。これにより、粉塵質量に影響を与える物理量が特定されるため、安全のために燃料が備えるべき性質等が明らかになる。
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研究成果の概要 |
ハイブリッドロケット燃料の粉塵化を評価するための破砕試験では、供試体の材質(靭性)・サイズ、爆薬質量をパラメータとして試験条件を設定した。供試体材質をポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、末端水酸基ポリブタジエンとし、サイズ・爆薬質量条件も3条件とした。また供試体材質の靭性を評価するための衝撃試験を各材質につき実施した。靭性が低く供試体サイズが小さく爆薬質量が大きいほど小さな破片の比率が増すことが確認された。一方以上のデータをまとめて粉塵質量を評価するための破砕モデルを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くのハイブリッドロケットの研究において、ハイブリッドの安全性は研究の前提であり、ハイブリッドを採用することが宇宙輸送システムの安全化に直結するといった論旨が示されている。しかし、燃料が粉塵となれば爆発的な燃焼を発生する可能性はある。そこで本研究は燃料粉塵化に着目し、燃料破砕データの充実と燃料破砕モデルの構築を行った。これはハイブリッドロケット推進の安全の定量評価を実現する重要な一歩となるものである。それと同時に、ハイブリッドにとっての安全な燃料の条件を示し、ハイブリッド推進の安全性を促進することにも繋がるものである。
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