研究課題/領域番号 |
19K15213
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中条 俊大 東京工業大学, 工学院, 助教 (80808618)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 航空宇宙工学 / 小天体探査 / 計算科学 / DEM-CFD / 粉体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の小天体着陸探査においては,より自由に動き,より高度な科学成果が得られる探査システムが求められる.探査機の動力源として,また科学分析を目的とした試料採取のために小天体表面で高速噴射ガスを用いることが効果的だが,小天体表面は砂礫で覆われており,かつ未知の環境であるため,安全なシステム設計・運用のために粉体-噴射ガス連成挙動の理解が重要となる.本研究では,高速噴射ガスに吹き上げられる粉体挙動の解明のため,噴射ガスによる粉体吹き上げ実験を行い,その結果との照合により数値シミュレーション手法を確立し,その解析により連成挙動を包括的に理解することを目指す.
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研究成果の概要 |
小天体表面における粉体-高速噴射ガス連成挙動の解明を目指し,DEM-CFD連成解析の構築と,シミュレーションと同等の環境を模擬した,真空下における圧縮ガスによるガラスビーズ吹き上げ実験を行った.DEM-CFD連成解析については,当初提案していた二次元モデルを三次元に拡張し,ある条件下では両者の結果が調和することを確認した.また,噴射実験については,噴射口とガラスビーズ層表面の距離および圧縮ガスの体積をパラメータとして様々に変化させたところ,前者が支配パラメータであることが分かった.さらに,その理解のもと,シミュレーションと合わせ込むために適切な条件を見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
真空中で高速ガスの噴射により粉体が吹き上げられるという現象は非常に複雑な物理現象であり,本研究では数値シミュレーションおよび実験の両面からこの考察に取り組んでいる.特に実験では,真空環境下で高速噴射ガスによりクレーターが形成できること,およびその過程の様子が確認できており,非常に貴重なデータが得られたといえる.本現象の考察は,小天体探査における現象に限らず計算科学の分野にも貢献できると考えられる.
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