研究課題/領域番号 |
19K15214
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
尾崎 直哉 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 特任助教 (90836222)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 軌道力学 / 確率制御 / ロバスト制御 / ミッション設計 / Uncertainty / 不確定性 / 最適制御 / 軌道最適化 / 軌道 / Trajectory / Trajectory Optimization / Stochastic Control / Stochastic Cotnrol / 不確定性評価 / 微分動的計画法 |
研究開始時の研究の概要 |
惑星探査ミッションにおいて,いかに不確定性を評価し,いかに予め対処策を施しておくかはミッションの成功率を高める上で重要な課題である.研究代表者らは,先行研究として,確率微分動的計画法(SDDP)を確立し,不確定性に対してロバストな軌道設計手法を実現した.しかし,先行研究のSDDPはガウス分布で表現可能な不確定性に限定されており,実ミッションへの適用性が乏しい.本研究では,ガウス分布以外の一般の確率分布の不確定性を扱うために,SDDPを拡張することを目的とする.また,2020年代初旬に打上げ予定の実ミッションの軌道設計問題に対して,提案手法を適用することで,その実用性・普遍性を確認する.
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研究成果の概要 |
深宇宙探査ミッションにおいて,不確定性による影響を評価し,不確定性に対してロバストな軌道を予め設計しておくことは,宇宙ミッションの成功率を向上させるために重要な課題の1つである.本研究では,宇宙機の軌道設計問題に対して,Unscented Transformを用いて,不確定性に対してロバストな確率的軌道設計手法を確立した.また,更なる不確定性モデルの拡張を行うために,惑星軌道投入を例題として,一般のγ分布等の一般の確率モデルを考慮したロバストな軌道制御手法を確立した.これらのロバストな軌道設計手法を,MMXやDESTINY+等のJAXAが打上げ予定の実ミッションに適用し,その実用性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軌道設計分野の研究において,不確定性が与える影響度を評価する研究は多いが,その不確定性の影響を考慮して軌道設計を行う研究は更に難易度が高く,研究例が少ない.一方,制御分野の研究においては,非線形確率制御問題を解くための手法は研究されているが,それらは制約条件・大規模最適化の観点から軌道設計問題への適用性が乏しい.本研究成果を通して,軌道設計分野において,「確率的軌道設計」という新たな研究分野が拓かれた.また,DESTINY+を始めとして,実ミッションの軌道設計に関しても,不確定性を考慮した軌道設計のニーズが加速している.本研究成果は,これらの実ミッションを実現する上でのキー技術となる.
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