研究課題/領域番号 |
19K15222
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
櫻田 顕子 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (00734237)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 波浪中抵抗増加 / 船首部 / 反射波 / 喫水周波数影響係数 / ブラントネス係数 / 直立壁 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では波浪中抵抗増加の反射波抵抗増加成分においてブラントネス係数と喫水周波数影響係数の直立壁仮定に着目する。1年目では船首の水面上形状が直立壁に近い船型と、船首部を変更した船型で水槽試験を行う。その結果より直立壁の仮定について理論的考察を行い、船首部を変更した船型にも適用できるようなモデルの改良を検討する。2年目では1年目の検討を踏まえて船首部をさらに変更し水槽試験を行い、波浪中抵抗増加の推定法を検討・検証する。以上より水面上形状が従来とは異なる船型に対しても適用できる波浪中抵抗増加のモデルを開発する研究である。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は直立壁を仮定した理論に基づく波浪中抵抗増加推定法の検証と改良である。第1年度は肥大船の船首部(原型)の模型船、船首部の水面上形状を抉った船首部で水槽試験を実施し、前者は推定結果に近く、後者では波浪中抵抗の低減効果があることを確認した。第2年度では船首部の側壁と水面との角度を直立にした船首部と、水面との角度を小さくし単純化した船首部を用いて水槽試験を実施し、喫水周波数影響係数を抽出し、後者ではこの値が小さくなっていることを確認した。 モデル式の改良として側壁と水面との代表角度による修正係数を用いた表現を検討し、今回のように単純化した形状の模型船では表現が可能であることを検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれまで波浪中抵抗増加の理論計算法として実用化されてきたハイブリッド計算法におけるブラントネス係数と喫水周波数影響係数の直立壁仮定に注目した。ハイブリッド計算法では水槽試験により速度影響係数CUを求めるが、従来の船型では設計段階で評価できるように標準的な値が提案されている。一方で省エネ効果を期待して形状を工夫した船型では、標準的なCUよりも小さい値となる場合がある。このような船型に対して設計段階で評価する手法の検討は十分でない。 本研究では水面と船側との代表角度により船型を表現し、波浪中抵抗増加との関係について考察した。この結果はさらなる省エネ船型の検討につながり社会的意義だと言える。
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