研究課題/領域番号 |
19K15224
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
馬 驍 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (10825920)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 排ガス処理 / SOx / 湿式スクラバ / 混相流 / 相変化 / 可視化計測 / 可視化観測 |
研究開始時の研究の概要 |
地球環境負荷低減のため、船舶の排出ガス中の硫黄酸化物(SOx)を大気に放出する前に洗浄水に溶解させ除去するスクラバ技術が着目されている。しかし、装置が大型なため、全ての船種で活用できない課題がある。そこで本研究は、実スケールの舶用エンジンとスクラバを用い、エンジン運転条件、排ガス流量、洗浄水流量を変えた実験を行うとともに、スクラバ内部における洗浄水液滴近傍の比較的ミクロな領域での熱移動から、スクラバ本体のスケールでの排ガスの状態や噴霧洗浄水との混合、等の広範囲のスケールにおける物理現象について実験と数値計算を行う。これらの結果から、様々な条件下で脱硫効率を予測する物理モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
船舶由来の排ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)を効率的に除去可能な手法として、排ガスと同じ流れ方向に洗浄水液滴を高速で噴射して除去する技術(ジェット式スクラバ)がある。当該手法はSOxを高効率で除去できると知られているが、定量的な除去量の予測はできていなかった。本研究では、スクラバ内で生じている蒸発等を考慮するとともに、スクラバ内に噴射される洗浄水液滴径の分布を直接可視化計測により詳細に取得することで、ジェット式スクラバによるSOx除去を定量的に予測可能な解析モデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は船舶由来の排ガス中に含まれるSOxを主対象とし、スクラバによる除去効率を定量的に解析できるようになった。任意のガス種の物性を組み込むことで、当該解析モデルはスクラバによるガス処理効果・効率を提供できる。今後船舶由来の排ガスに対してさらなる規制強化が予測されている中で、代替燃料の開発や、新しい主機の開発について、ガス処理の視点から環境対策技術の開発に資する重要な役割を果たしており、学術的・社会的意義を有している。
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