研究課題/領域番号 |
19K15225
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
新田 好古 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50608627)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 触媒 / 排気後処理 / 代替燃料 / メタン / 吸着 / ガスエンジン / メタンスリップ / Pd触媒 / CO吸着 / 活性点評価 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,環境負荷を大幅に低減するガスエンジンが注目されており,現在,舶用の高・中速ガスエンジンは,リーンバーンガスエンジンが採用されているが,温室効果の高い未燃メタンを排出するメタンスリップの課題がある。これに対応する排ガス後処理技術の一つとして,酸化能力の高いパラジウム(Pd)を用いた酸化触媒の研究開発が進められている。Pd触媒は,メタン酸化性能高いものの,排ガス中水分によりメタン酸化反応が阻害され性能低下を引き起こす問題がある。 本研究は,舶用ガスエンジンのメタンスリップ後処理触媒の利用技術確立に向け,排ガス中水分排ガス温度及び雰囲気下におけるPd触媒の新しい活性点評価法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究は,舶用ガスエンジンの排気中CH4を除去する酸化触媒の利用技術確立に向け,排気温度及び排気雰囲気下におけるPd触媒の新しい活性点評価法の確立を目指すものである。 申請者は,Pd触媒の活性点上に化学吸着したCOの吸着量を計測することで,CH4酸化反応の活性点の量を評価する手法を考案し,これを実験的に検討するため,動的CO吸着量評価装置を構築した。同装置により,担持量の異なるPd触媒を用いて,250-450℃のガスエンジン排気を代表する温度域におけるCO吸着量を評価した結果,Pd担持量が多くなるに従い,CH4酸化性能が高く,同じ温度におけるCO吸着量も多くなる傾向があることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで,排気温度下にある触媒の活性点量を実験的に評価した事例は見当たらない。本研究で開発した動的CO吸着量評価装置は,250-450℃までのガスエンジン排気を代表する温度域にある触媒の活性点量を評価するために,新たに開発したものである。本研究の結果,実排気温度下においてもPd担持量が多いほど,同じ温度における活性点量も多くなることが示された。本手法は,CH4酸化性能の高いPd触媒開発や排気後処理装置に搭載したPd触媒の維持管理のための運用方法開発などに応用する可能性があると考える。
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