研究課題/領域番号 |
19K15246
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 (2021-2022) 立命館大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
長濱 章仁 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (40822797)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 新興国道路交通 / 二次元混合交通 / 車両の群れ / 交通シミュレーション / 車列改善 / 2次元車種混合交通 / 偏析現象 / 安定車列 / ドライバーの反応遅れ / 交通渋滞 / 新興国 / 混合交通 / 車列順 |
研究開始時の研究の概要 |
現在一部の新興国では、乗用車やバイク、自動三輪車などが車線のない道路を走行する交通(二次元混合交通)が見られ、その渋滞問題は年々深刻化しています。
車線が守られた状態で様々な車両が走行する交通を想定してみると、既に車両の並び順(車列順)によって渋滞しやすさが変化することが知られています。 二次元混合交通でも、車列順を適切に制御することで渋滞しづらい交通が実現できると期待されるため、本研究では実際の新興国交通に数理的手法を適用し、車列順の改善点を見つけます。
この研究で改善点を見つけることができれば、自動運転等技術を用い、インフラを効率的に利用する低コストな渋滞対策につながると期待されます。
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研究成果の概要 |
本研究は、様々なタイプの車両が縦横無尽に走行する新興国道路交通(二次元混合交通)の流れを改善するために、車列順の特徴を探索し改善点を発見する手法の提案を目指した。具体的に取り組んだ内容は(1)混合交通において車両同士が及ぼす影響の測定 (2)車両の行動モデルに基づく、車列順の特徴抽出 (3)車列改善点の探索手法の提案 である。これらを通じて、限定的ではあるものの車列の改善点を定量的に検出するアルゴリズムが作成できた。また、二次元混合交通に潜む特徴的な現象(反応遅れの渋滞発生への影響/特定車種の群れ行動)が発見された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の第一の意義は、車列順による交通流改善という手法の実現可能性を示した点にある。交通流を個々の車両の行動によって改善する手法は既に提案されているが、車両タイプ毎の特徴的な行動まで考慮し活かす手法は存在しなかった。第二の意義は、(時として異なる車両タイプまでも)群れを形成することを定量的に発見した点である。これは車両交通の中で見られる創発現象として定性的にも指摘されてこなかった。 これらを通じて本研究は「何らかのメリットを求める中で創発的にグループ行動を起こす異種エージェント群」の存在を示唆し、また「グループ行動が全体の流れにいかに影響し、制御しうるか」という新たな問題を提起した。
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