研究課題/領域番号 |
19K15257
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
鄒 青穎 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (40750055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 地すべり / 危険斜面 / 発生履歴 / 変位計測 / 白神山地 / 詳細な地形データ / 森林環境保全 / 全地球測位システム / 地すべりの活動履歴 / 危険度評価 / 自然環境保全 / 地形特徴 / 地質特徴 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、地すべりの発生場の地質・地形的特徴と実際の地すべり変動を明らかにし、それに基づいて、広域から地すべり斜面の抽出や危険度の順位付けの評価手法を、白神山地における地すべり地を対象として調査し、その発生場の分布や地すべり地形や歪量と速度の平面的分布を定量的解析することによって構築しようとするものである。さらに、白神山地のような世界自然遺産で自然環境保全と防災対策の施策を実用化するため、地すべりハザードマップを作成し、危険度高い箇所でのモニタリング方法についても示す。
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研究成果の概要 |
白神山地における地すべりの発生場の地質・地形的特徴について調査や地形解析・計測を行い、地すべりの歪量や発生履歴に関する把握する手法を提案した。地すべりに形成された微小な裂け目などと言った微地形が植生に被覆され詳細に抽出することが難しい場合があるが、高精度標高データを用いて、微地形の抽出が可能であった。地すべり地でGNSS(全球測位システム)を用いて、水平合成で年間約3~13 cmの移動量が計測された。また、ブナを含む多様な樹種の落葉広葉樹を対象として、90個体から年輪サンプルを採取し、その樹齢判読と年輪幅解析を行った結果、約70年前までの地すべりの発生履歴を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、白神山地における地すべりの発生場の素因としての地質・地形的特徴の調査や解析によって、発生場所の抽出への見通しを立て、そして、実際の地すべりの歪量や発生履歴を把握する手法を提案したものである。研究成果は、日本有数の地すべり地帯である世界自然遺産白神山地で、土地の動きからダイナミックな自然を読み解くことや森林環境保全や防災に重要な知見を与えるものといえる。
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