研究課題/領域番号 |
19K15269
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人建築研究所 |
研究代表者 |
趙 玄素 国立研究開発法人建築研究所, 防火研究グループ, 研究員 (90839143)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 一酸化炭素中毒 / 触媒 / 有害性ガス / 燃焼実験 / ガス成分分析 / FT-IR / 燃焼生成物 / ガス毒性 / 燃焼生成ガス / 避難安全 / ガス除去 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の火災による総死者数な年々減少傾向にあるが、火災による死因は一酸化炭素中毒・窒息による件数の割合が高く、火災種類については出火件数の割合と比較して住宅火災による死者数が非常に高くなっている。火災時に発生する煙や有害性ガスは火炎よりも拡散速度が高く避難者に甚大な影響を与えることが知られているが、避難安全検証や排煙設備などによる対策は大規模な建築物のみが対象であり、住宅に用いることは難しい。本研究では有害性ガスが拡散するまえに化学的変化させることによって無害な物質にする手法を開発し、住宅の安全向上だけでなく、工事中の火災および消防活動中の有害性ガスの影響の除去を目的としたものである。
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研究成果の概要 |
本研究では有害性ガスが拡散する前に化学反応させることによって無害な物質にする手法の開発を目指し、過去の文献から有害性ガスを除去できる触媒を選定し、触媒の濃度および散布頻度を変えながら燃焼実験を行い、触媒の有用性について確かめた。また、本研究では火災室とは別の空間に煙およびガスが拡散し、避難に与える影響を留めるために触媒を散布する状況を想定して実験を行い、実大規模火災においても触媒を散布することで有害性ガスの濃度が低下することが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
火災室天井部の煙層に含まれる有害性ガスが降下するまでに化学反応させ、無害な物質にする手法を開発するために、基礎的な調査および実験を行い、一酸化炭素を主とした各種有害性ガスを除去できる可能性について確かめられた。今後散布量や散布方法について更なる検討を進めることで、スプリンクラーの設置が難しい既存住宅、工事現場、消防活動などの環境において、火災初期に生成する有害なガスの濃度を低下させられる技術の開発に繋がることが考えられる。
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