研究課題/領域番号 |
19K15284
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福島 潤 東北大学, 工学研究科, 助教 (80634063)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 蛍光体 / 無容器浮遊法 / 無容器プロセッシング / 準安定相 / 無容器プロセス / 配位多面体 |
研究開始時の研究の概要 |
白色LEDは、長寿命・高効率な光源として工学応用が始まっているが、既存の高効率白色LEDは赤色成分が不足し演色性が低いという課題がある。化学的に安定な酸化物系において高演色性を示す白色光源を得るためには、単相白色蛍光体の赤色成分を増大させる結晶構造制御および630 nm付近に赤色蛍光ピークを持つ配位多面体歪制御が必要となる。本研究では、新規結晶構造および配位多面体歪の創出に有利な特徴を有する無容器プロセッシングに着目し、(1)予備実験で得られた新規構造をベースに、蛍光体の赤色成分を増大させた単相白色蛍光体の合成、 (2)配位多面体歪の急冷凍結を利用した新規Mn4+賦活蛍光材料の創製に挑戦する。
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研究成果の概要 |
本研究では、無容器プロセッシングによる急冷効果を利用した準安定新規白色蛍光体の創出に挑戦した。冷却速度コントロールを行うことができるガス浮遊型無容器プロセッシング装置を開発し、La-W-O系新規準安定相の合成を行った。La2O3-WO3擬二元系相図におけるWO3約80 mol%の共晶組成付近において白色蛍光を確認した。組成検討実験から、この準安定相は、共晶組成より若干Laリッチであると推定された。また、この準安定相を含む試料は既知の蛍光体であるCaWO4と比較して赤色成分の大きな白色蛍光を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質探索空間を拡大するという点で、冷却速度をコントロール可能なガス浮遊型無容器プロセッシング装置の開発ができたことは意義深い。また、実際に準安定新規蛍光体が合成し、物質探索空間の拡張が可能となることを実証した点で学術的意義がある。また、演色性の高い白色蛍光体の創出は将来的に照明の省エネルギー化につながると考えられ、社会的意義のあるものと考える。
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