研究課題/領域番号 |
19K15316
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
北野 萌一 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 主任研究員 (40736972)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 金属3D造形技術 / 複合鉄鋼材料 / 高強度・高延性材料 / アーク溶接 / 溶融金属積層法(WAAM法) / 複層鋼板 / 強度特性 / 溶融金属積層法 / 高強度高延性材料 / 材料力学 / 溶接 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ワイヤ溶融・積層方式の金属3Dプリント技術(溶融金属積層法)を応用することで、ミリスケールで高強度層(硬質層)と高延性層(軟質層)を複合化した、高強度・高延性を兼備する複合鉄鋼材の概念を提唱し、その機械的特性を明確化する。複合鉄鋼材とは、異なる機械的特性を持つ鉄鋼材料層で構成される材料で、均一な材料では、達成し得ない機械的特性を持つことができる材料である。本研究目的を達成するために、(1)異なる鉄鋼材料を強固に複合化するための適切な積層プロセス、(2)複合化状態(複合化比率や各層の配置・形状)と機械的特性との関係を実験および数値シミュレーションを併用した検討により明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、ワイヤ溶融・積層方式の金属3D造形技術(溶融金属積層法)を応用することで、ミリスケールで高強度層(硬質層)と高延性層(軟質層)を複合化した、 高強度・高延性 を兼備する複合鉄鋼材の概念を提唱し、その機械的特性の明確化を目的とした検討を行った。具体的には、高強度材料としてマルテンサイトステンレス鋼を、高延性材料としてオーステナイトステンレス鋼を用いた複合鉄鋼材を製作し、造形材全体としての機械的特性の評価、強度・組成・ミクロ組織分布の評価を行った。その結果から、溶融金属積層法により、形状に加えて強度特性をもデザインした3次元構造物の製作の可能性を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来鋼における強度-破断伸び(延性)間のトレードオフ関係を打破することを目指し、金属3D造形技術を活用して、メゾスケールで強度特性制御を行う新しい鋼材設計の概念を提案したものである。本研究で明らかにされた複合鉄鋼材に関する知見をベースとして、軽量かつ高強度、高延性な構造物の製作技術へと展開されることが期待され、鋼構造物を取り扱う産業のカーボンニュートラル化に寄与する成果を得ることができた。
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