研究課題/領域番号 |
19K15317
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
草野 正大 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 研究員 (60822583)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 金属積層造形 / 超音波モニタリング / 金属積層造形法 / 微細組織 / 積層造形法 / モニタリング / 超音波 / Additive manufacturing / Selective laser melting / Ultrasonic testing / Temperature monitoring / Titanium alloys / Nickel superalloys / Finite element method / レーザ積層造形法 / 超音波温度モニタリング / 温度制御 / 組織形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,超音波を用いて積層造形プロセスにおける造形材内部の温度モニタリングをおこない,金属組織の形成メカニズムを明らかにする.積層造形法では,プロセス中の熱履歴に応じて特徴的な金属組織が形成され,造形材の機械的性質を左右する.これまでに非接触式・接触式の温度計測や有限要素法などの熱解析が試みられているが,造形材内部の温度を直接計測した事例はない.そこで,音速の温度依存性を利用した超音波温度計測に着目し,造形ステージ下に設置した超音波探触子の波形解析より造形材の3次元温度分布を求める.これにより,造形材の特徴的な金属組織が形成されるメカニズムを解明し,温度制御により組織の最適化を試みる.
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研究成果の概要 |
選択的レーザー溶融プロセスにおける超音波温度モニリング手法を、逆問題を解くことで確立した。選択的レーザー溶融プロセス中の超音波伝搬挙動を実際の測定で観察し、さらに熱解析-超音波伝播解析の連成によって再現した。超音波波形中のボトムエコーの伝搬時間は、材料中の温度の増減に伴って周期的に増加・減少し、積層プロセスの進行に伴って増加した。計測された伝播挙動からプロセス中の温度分布を逆解析によって計測することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属積層造形プロセスの温度モニタリングは、これまで高速度カメラや赤外線カメラを用いた方法で実施されてきたが、計測は材料の表面に限定されていた。一方、本研究による超音波を用いた方法では、材料内部を伝搬した弾性波を計測するため、部材内の温度分布を計測することが可能である。実際、金属積層造形プロセス中の材料温度によって、部材の変形や内部欠陥の形成が起こったり、微細組織に影響を及ぼしたりする。そのため、このような材料内の温度を制御することで、より優れた金属積層造形部材を製造を実現できる。
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