研究課題/領域番号 |
19K15340
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
渡邉 貴一 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (60743979)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 高分子イオン液体 / マイクロ流体デバイス / 乳化 / 高粘性流体 / 単分散 / イオンゲル微粒子 / 液滴内相分離 / 相転移 / フロー型反応器 / マイクロ空間 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロ流路を乳化に用いることで,均一な液滴を連続的に製造できることは知られている。しかしながら,マイクロ空間ではイオン液体(IL)に代表されるような高粘性流体については乳化が難しく,その材料化が困難であった。そこで本研究では,マイクロ流路での乳化に溶媒の拡散を導入することによって高粘性流体 (ILモノマーまたはPoly(IL)溶液)を乳化する技術を構築する。次に,マイクロ流路内での迅速な液固相転移を解析・制御することでPoly(IL)微粒子材料を作製し,その構造制御法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、マイクロ流体デバイスを用いた単分散なイオン液体液滴の乳化技術の構築とそれを鋳型として用いた高分子イオン液体イオンゲル微粒子・マイクロカプセルの作製を検討した。拡散溶媒を分散相に導入することで、単分散液滴生成を実現した。また、分散相に塩を添加し、水を外部から取り込むことで水滴を内包した高分子イオン液体ゲル微粒子を連続生成することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子イオン液体(PIL)はイオン液体(IL)系モノマーを重合することで得られる常温で固体のILである。PILは高イオン伝導性や二酸化炭素吸収能等を有する次世代の機能性材料であるが、原料であるILは粘性が高いため、成形体は主としてフィルムに限定される。本研究ではマイクロ流体技術と相分離現象制御により、PILを連続的に単分散ゲル微粒子やゲルカプセルなどに成形できる技術を開発した。本研究によって、フロープロセスが不得手とする高粘性流体の乳化に関する学術的知見が得られた。また開発したPILゲル微粒子・マイクロカプセルは、二酸化炭素吸収剤や高温環境下で使用できる新規ゲル材料などへの応用が期待される。
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