研究課題/領域番号 |
19K15355
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藪下 瑞帆 東北大学, 工学研究科, 助教 (00835142)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 炭素材料 / 反応場 / 吸着 / バイオマス / ホルモース反応 / 不均一系触媒 / 塩基触媒 / 窒素ドープ炭素 / 金属有機構造体 / 分子間反応 |
研究開始時の研究の概要 |
分子間反応の速度は、活性化エネルギーだけでなく、分子同士の出会いやすさ(頻度因子)にも影響を受ける。本研究では、分子間反応として五炭糖とホルムアルデヒドによるホルモース反応に着目し、塩基点を直接導入、あるいは表面に担持した炭素材料を触媒に用いて、六炭糖の高収率合成を目指す。本触媒は、単なる固体塩基触媒として用いるのではなく、糖化合物に対する炭素材料の高い親和性に着目し、基質分子同士が出会い、反応する場として利活用することで、分子間反応であるホルモース反応の高効率化実現を目指す。
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研究成果の概要 |
炭素材料が従来有する疎水性反応場での基質(糖化合物とホルムアルデヒド)の捕捉、炭素表面に導入した塩基性活性点を組み合わせることにより、高効率ホルモース反応系の構築を試みた。ポルフィリンを炭化することにより、塩基性を示す含窒素官能基を有する炭素材料を調製し、目的とする反応に用いたが目的反応は進行しなかった。塩基性の強い塩基性酸化物の活用を考えて活性炭表面への担持を試みたが、うまく複合化することができなかった。 一方、副次的な成果として、複数の有機化合物共存下における吸着サイトへの競争吸着過程に関する知見や、金属ナノ粒子を起点とした金属酸化物クラスター修飾による触媒設計指針が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複数の有機化合物が共存する水溶液中における競争吸着過程、特に木質バイオマスの前処理(有用成分の抽出・反応性向上)に用いられるイオン液体が存在する条件での知見が得られた。これは、今後2050年カーボンニュートラル実現に欠かせない「バイオマス利用」に寄与するものと期待している。また、固体表面のナノ粒子と金属酸化物クラスターを複合化させる触媒の開発に成功し、今後の固体触媒の精密設計に繋がると考えている。
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